Asianux

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Asianux(アジアナックス)は、日本中国韓国、およびベトナムタイの各企業の共同開発による Linux OS、およびその開発プロジェクトの名称である。Red Hat Enterprise Linux (RHEL) をベースに開発されている[1]

概要

Asianux は、米国Red Hat Linux欧州SUSE Linuxと並ぶ、アジアを代表するLinuxとなることを目指している。日本語中国語韓国語といったマルチバイト文字を扱う言語環境は世界的に見れば特殊な分野であり、これをコンピュータで適切に処理するのは困難な問題である。Asianuxの大きな特徴は、これらの言語を標準でサポートすることであり、下記「構成企業」の項目で示したとおり、日本・中国・韓国、およびベトナム(2007年8月参加)・タイ(2008年12月参加)にまたがる5つの企業によって共同で開発が行われている。

今後一連の企業から発売される製品名には、「Asianux」という名称で統一され、販売を開始している。Asianux Server 3は、2007年9月18日に日本で出荷が開始された。サポート面では、技術支援のウェブサイト「TSN (Technical Support Network)」を開設し、Asianuxの修正パッケージを提供しており、「TSN」には日本語・英語環境も用意されている。 セキュリティ面においては、Asianux Server 2.0(日本でのディストリビューション名はMIRACLE LINUX V4.0)と、Asianux Server 3がISO/IEC 15408を取得。グローバルで評価されるレベルのソフトウェアの1つでもある。

また、Shift_JISに対応している点も、Asianuxの強みの一つである。

なお、Asianuxは日本においてミラクル・リナックス株式会社の登録商標である。

構成企業

歴史

  • 2004年6月30日 ‐ Asianux 1.0 リリース。以下の製品名で配布開始。
    • MIRACLE Linux V3.0 ‐ Asianux Inside
    • Red Flag DC Server 4.1 ‐ Asianux Inside
  • 2005年8月26日 ‐ Asianux 2.0 リリース。以下の製品名で配布開始。
    • MIRACLE Linux V4.0 ‐ Asianux Inside
    • Red Flag DC Server 5.0 ‐ Asianux Inside
    • Red Flag 5.0 Workstation
    • Haansoft Linux 2006 Server & Server 64 ‐ Asianux Inside
    • Haansoft Linux 2006 Workstation 正式版は2006年3月27日無償配布開始。その後製品版を発売。
  • 2007年4月8日 ‐ Asianux OpenEdition 3 GA がHaansoft Linuxよりリリース(無償公開)。以下の製品名で配布開始。
    • Asianux Desktop 3 - 2007年6月22日[2]
  • 2007年9月18日 ‐ Asianux Server 3.0 の製品名で配布開始。
    • MIRACLE LINUX V5
  • 2012年1月17日 ‐ Asianux Server 4.0 の製品名で配布開始。

導入実績

アジア発のLinuxとして、官公庁や各自治体、研究機関など、大規模なLinux環境導入でのサポートを必要とするユーザー、止まらない仕組みを構築するニーズのあるユーザーを中心に採用が進んでいる。 特に日本においては国内でLinuxに関するあらゆる問題を解決出来るサポート体制を整えており、安心して使うことの出来るOSとして成長を続けている。

など。

注釈

  1. /etc/redhat-release 参照。例えば、Asianux Server 3.0 は Red Hat Enterprise Linux Server release 5 (Tikanga) が開発ベースであると分かる。
  2. http://www.asianux.co.kr/product/desktop/desktop3_01.php

関連項目

外部リンク

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