スズキ目

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スズキ目テンプレート:Lang-en-short)は、硬骨魚類の分類群の一つ。20亜目160科の下におよそ1,539属10,033種が含まれ、魚類のみならず脊椎動物全体の中で最大の(もく)である。食用魚、釣りの対象魚、観賞用の熱帯魚など、人間の生活と密接に関係している種も多い。 1859年にオランダ魚類学者であるピーター・ブリーカーによって分類された。 目名のPerciformesの由来は、「パーチ(Perci)フォーム(formes)」を意味し、パーチに似た形態をしている魚類の分類群。 スズキをはじめ、シクリッドコブダイブルーギルスズメダイバスオヤニラミなどがよく知られている。別名:パーチ目。


概要

スズキ目は現生の魚類としては最も多くの種を含み、多種多様な形態・生態を示すグループである。淡水汽水域、海では沿岸部から外洋・深海と、ほとんどすべての水圏に分布している。多くは海水魚であるが、淡水のみに生息する種が 2,000 種程度、成長の過程や季節回遊のため一時的に淡水域で生活する魚がおよそ2,300種知られている。

スズキ目魚類の多くは、体は左右に平べったく側扁し、円鱗あるいは櫛鱗に覆われる。背鰭は1あるいは2つで、臀鰭は1つである。腹鰭がある場合は、胸鰭のすぐ下かそれより前、喉の位置にあり、鰭条は1本の棘条と5本の軟条(全体で6本以下)で構成される。尾鰭の主鰭条は17本以下(分枝鰭条15本以下)である。上顎を縁取りするのは前上顎骨で、眼窩蝶形骨と中烏口骨を欠く。浮き袋がある場合は、気道とは接続していない。これらの形質は比較的多くの種類に共通するものであるが、スズキ目魚類全体の共通点を挙げることは、一般に極めて難しい。

分類

スズキ目は20亜目160科1,539属10,033種を含む[1]。1属のみを含む科が52科あり、このうち23科には1種類の魚しか所属していない。一方で、100種以上が記載される科が21ある。

スズキ目の分類はこれまでに多くの変遷を経ており、現在でも一定していない。主流とされている分類体系においても、遺伝的な情報を用いて系統関係を検討すると、再編が必要であることが示唆されている。また、本目そのものも単系統ではなく、現在は別の目として扱われているカサゴ目カレイ目フグ目はスズキ目と同じ祖先から分かれた魚類であることが指摘されており、これらのグループを亜目として含めることでスズキ目は初めて単系統群になると考えられている[1][2]

亜目のリスト

スズキ目の魚類は20の亜目に分類されている。スズキ亜目・ベラ亜目・ハゼ亜目にはそれぞれ2,000種以上が所属し、これら3亜目だけでスズキ目の75%以上を含む。共有派生形質による詳細な定義付けはほとんどの場合不充分で、単系統性が確かめられていないグループが多い。科以下の分類群の詳細については、各亜目の記事を参照のこと。

出典・脚注

  • 上野輝彌・坂本一男 『新版 魚の分類の図鑑』 東海大学出版会 2005年 ISBN 978-4-486-01700-4
  • 岡村収・尼岡邦夫監修 『日本の海水魚』 山と溪谷社 1997年 ISBN 4-635-09027-2

関連項目

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外部リンク

  • 1.0 1.1 テンプレート:Cite book
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