ニューサウスウェールズ州
テンプレート:基礎情報 オーストラリアの州 ニューサウスウェールズ州(テンプレート:Lang-en-short)は、オーストラリア連邦東南部に位置する州で、同国最初の英国入植地である。州都は最大都市のシドニー。オーストラリアで最も人口が多く、最も工業化された州である。NSWと略称する。面積80万平方キロ、人口729万人(2012年6月推計)[1]。
歴史
1770年、ジェームズ・クックが初めて上陸し、ニューサウスウェールズと命名して英国領有を宣言した。1788年最初の植民団がボタニー湾に到着、アーサー・フィリップを初代総督とする流刑植民地が創設された。19世紀に入ると自由移民も増えてきたため、1840年流刑中止が決定された。1851年バサーストの近くで金鉱が発見されてゴールドラッシュとなり、移民が世界各地から殺到した。1855年ニューサウスウェールズ植民地政府が樹立され、1901年オーストラリア連邦成立にともない州となった。
地理
北はクイーンズランド州、西は南オーストラリア州、南はビクトリア州と接し、東はタスマン海に面する。気候は南部では温帯性で北に行くにしたがい亜熱帯性となる。
同州の標準時 (オーストラリア東部標準時: (A)EST) はUTC+10時間(日本標準時+1時間)である。夏時間 ((A)EDT = UTC+11時間) の開始は10月の第一日曜日早朝、終了は翌年4月の第一日曜日早朝である。ただし、西部のブロークンヒルと周辺ではこれらの時間よりも30分遅れた標準時 (ACST)・夏時間 (ACDT)が用いられる。タスマン海のロード・ハウ島ではUTC+10:30(冬)/UTC+11(夏)が用いられる。
気候
夏季には高温、乾燥状態となり、山火事が頻発する。2013年の例では、200棟以上の住宅が巻き込まれ焼失した[2]。
行政区域
ニューサウスウェールズ州は次の14の地域(Region)に区分される。
- セントラルウエスト Central West (CW)
- ファーウエスト Far West (FW)
- ハンター Hunter (HT)
- イラワラ Illawarra (IL)
- マランビジー Murrumbidgee (MG)
- ムーライ Murray (MR)
- ミッド・ノース・コースト Mid-North Coast (NC)
- ノーザン Northern (NR)
- ノースウェスタン North Western (NW)
- リッチモンド・ツウィード Richmond-Tweed (RT)
- サウスイースタン South Eastern (SE)
- シドニーインナー Sydney Inner (SI)
- シドニーアウター Sydney Outer (SO)
- シドニーサラウンズ Sydney Surrounds (SS)
Frenchs Forest(フレンチ・フォレスト)
世界遺産
- ロード・ハウ島群 -(1982年、自然遺産)
- ロードハウ・アイランド海洋公園
- ロード・ハウ島
- アドミラリティー諸島(Admirality Islands)
- マトン・バード諸島(Mutton Bird Islands)
- ボールズ・ピラミッド(Balls Pyramid)
- オーストラリアのゴンドワナ多雨林群 -(1986年、自然遺産)
- ウォッシュプール国立公園
- ウェリキンベ国立公園
- ジブラルタル・レンジャー国立公園
- ドリゴ国立公園
- ナイトキャップ国立公園
- ニュー・イングランド国立公園
- バリントン・トップス国立公園
- ボーダー・レンジス国立公園
- マウント・ウォーニング国立公園
- ウィランドラ湖群地域 -(1981年、複合遺産)
- グレーター・ブルー・マウンテンズ地域 -(2000年、自然遺産)
行政
テンプレート:節stub 州にはニューサウスウェールズ州総督 (Governor) がおかれ、総督はオーストラリア国王により任命される。総督は国王の代理人であり、現在は州政府が住民・州出身者の中から識見のある人物を指名し、国王がこれを承認・任命する名誉職となっている。総督は憲法上、州首相の任免権、州上院議長・下院議長の任命権、州最高裁判所および地方裁判所判事の任命権、州議会の召集権と解散権を有する。ただし、これらの権限は州政府または州議会の助言と承認に基づいて行使される。
州議会が州の立法権をもつ。州議会は二院制で、下院(Legislative Assembly)と上院(Legislative Council)からなる。
総督は州議会の多数党派から州首相(Premier)を任命し、州首相は行政各部の担当大臣を指名して内閣を構成する(議院内閣制・ウェストミンスター・システム)。 現在の州政府は自由党・国民党連立政権である。
人口動態
人口
ランク | 地区 | 2007年6月の人口[3] |
---|---|---|
1 | シドニー | 4,336,374 |
2 | ニューカッスル | 523,662 |
3 | ウロンゴン | 280,159 |
4 | メイトランド | 61,431 |
5 | ウォガウォガ | 56,147 |
6 | トゥウィードヘッズ | 53,650 |
7 | コフスハーバー | 50,726 |
8 | タムワース | 44,970 |
9 | オルベリー | 44,787 |
10 | ポートマッコーリー | 42,042 |
11 | オレンジ | 37,333 |
12 | クインビヤン | 36,331 |
13 | ダボ | 36,150 |
14 | ナウラ-ボマデリー | 32,556 |
15 | バサースト | 32,385 |
16 | リズモア | 31,865 |
教育
大学
- ウロンゴン大学
- サザン・クロス大学
- シドニー大学
- シドニー工科大学
- ウェスタン・シドニー大学
- チャールズ・スタート大学
- ニュー・イングランド大学
- ニュー・サウス・ウェールズ大学
- ニューカッスル大学
- マッコーリー大学
職業教育に重点をおく中等後教育機関として、州立のTAFE、私立の専門学校がある。