結び目

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結び目(むすびめ)とは、一般にを結び合わせたところ、結んで作った瘤(こぶ)のことである。

2端

紐の2端で作る結び目には、次のようなものが挙げられる。

本結び(リーフ・ノット reef knot、スクエア・ノット square knot)
ロープの端同士を結ぶ方法。いわゆる固結びのひとつ。横結びの方が縦結びよりも強度の点で優れている。
縦結び(グラニー・ノット granny knot)
本結びで2回目のロープを絡めるときの上下関係を誤るとこの縦結びとなるが、横結びと比べて強度が劣る。
蝶結び(ボウ・ノット bowknot)
端と端を結ぶ方法。一度2つの端を絡めたあと、左右に広がるような形に2つのループを形成させて再度結ぶ。が羽根を広げたような形に見えることからこう呼ばれる。装飾性が高く、非常にほどくことが容易であるため、靴紐を縛る時やリボンで髪を結う時などに使われる。
外科結び(サージョンズ・ノット surgeon's knot)
本結びと同様にロープの端同士を結ぶ方法だが、1回目にロープを絡めるときに1まわり多く絡めておく。
ふじ結び(テープ・ノット Tape knot)
テープ状のものを結び合わせるのに用いる結び。

連結用

特に紐と紐を連結する際の結び目には、次のようなものがある。

一重継ぎ(シート・ベンド Sheet bend)
端と端を結ぶ方法で、より信頼性の高い結びとして二重継ぎがある。
テグス結び(フィッシャーマンズ・ノット fisherman's knot)
ロープとロープとを結ぶ方法。互いに結び目を作るため対称に結び目が並ぶ。
二重テグス結び(ダブル・フィッシャーマンズ・ノット double fisherman's knot)
テグス結びの強度の高めたもの。

1端

止め結び(オーバーハンド・ノット overhand knot、サム・ノット thumb knot)
ロープに輪をつくり、そこの中にロープの片端を通すことよってつくる。最も単純なストッパー・ノット。結び目理論では三葉結び目と呼ばれる。
固め止め結び(ダブル・オーバーハンド・ノット double overhand knot)
前述のオーバーハンド・ノットと同様にロープに輪をつくるが、そこにロープの片端を2回通してつくる。
ひと結び(ハーフ・ヒッチ half hitch)
芯に結びつける結び方(ヒッチ)の中で最も単純なもの。
ふた結び(トゥー・ハーフ・ヒッチズ Two half-hitches)
ひと結びより多く巻きつける結び方。
巻き結び(クロープ・ヒッチ Clove hitch)
同じ向きのひと結びを2重に施してロープを芯に結びつける方法。
ひばり結び(カウ・ヒッチ Cow hitch)
異なる向きのひと結びを2重に施してロープを芯に結びつける方法。
自在結び(トートライン・ヒッチ Taut-line hitch)
張り綱の固定などに用いれるヒッチで、結び目を移動させて張りの強さを調節できる。
てこ結び(マーリン・スパイク・ヒッチ Marlinespike hitch)
ロープを芯にしばりつけるヒッチのひとつ。
ねじ結び(ティンバー・ヒッチ Timber hitch)
芯に対してロープをひと結びしてから何度も巻きつける結び方。
ねじ掛け結び(キャッツ・ポウ Cat's paw)
ロープをフックに掛けるときの結び方。
猿のこぶし結び(モンキーズ・フィスト Monkey's fist)
ロープの端に球状の結び目を作る方法。
8の字結び(フィギュア・エイト・ノット figure eight knot)
コブを作る結び方。簡単に結ぶことができ、ほどけにくい。結び目が8の字に見えることからこう呼ばれている。シングル・エイトとダブル・エイトがある。シングル・エイトは、ロープに瘤を作ることを目的とする結びであり、ダブル・エイトは、輪を作ることを目的とする結びである。
フィギュア・エイト・ノットという名称は長いため、略してエイト・ノットと呼ぶことがある。また、2重8の字結び(ダブル・フィギュア・エイト・ノット)を略して単にエイト・ノットと呼ぶこともある。
もやい結び(ボーライン・ノット bowline knot)
径の変わらない輪をつくる結び方。基本的な結び方の一つ。簡単に結ぶことができ、なおかつ強度的に優れている。解くのも比較的容易。一度作った輪は大きさが変わらない。基本となるノーマル・ボーライン・ノットと応用形態となる変形ボーライン・ノットがある。変形ボーライン・ノット(variation of bowline knot)は、最も信頼性及び安全性が高い結びのひとつで、命綱にはこの結びを用いる。
応用範囲の広い結び方であり、船舶関係のみならず、登山キャンプレスキュー工作など、幅広い分野で使用されている。
ノーマル・ボーライン・ノットの結び方は右図。下方向への負荷に強い輪ができあがる。しかし、それ以外の方向への負荷を断続的にかけることで、輪がほどけてしまうことがあるので、運用時には配慮が必要。そのため、もやい結びの基本形は登山での自己確保用としてはほとんど使用されていない。

0端

紐の中ほどに輪を作る結び目。

よろい結び(マンハーネス・ノット Manharness knot)
ロープの中ほどに輪をつくる結び。両端を使わずに結ぶことができる。
中間者結び(ラインマンズ・ループ Lineman's Loop)
よろい結びと同様に、両端を使わずに輪をつくる結び方。強度が高い。
二重止め結び(オーバーハンド・ループ Overhand loop)
ロープを二つ折りにして止め結びを施すことによって輪をつくる結び方。
二重8の字結び(ダブル・フィギュア・エイト・ノット double figure eight knot)
ロープを二つ折りにした状態で、8の字結び(エイト・ノット)にする結びである。結び目が二重の8の字となることから、このように呼ばれる。輪を作ることを目的とする結びの一つである。非常にほどけにくく、登山においてはハーネスとロープを結びつけるなど安全性が重視される場面でよく使われる。輪の大きさは、結び目を緩めた状態で複雑に調整することとなり、濡れた状態や堅く締まった状態での輪の大きさの調整を要する用途には適さない。
略して「ダブル・エイト・ノット」、単に「8の字結び」などと呼ぶこともある。
誤った末端処理によって、結び目がフリップしてほどけてしまう事故も起こっている。
参考 : エイトノットがほどける事故に関する注意(遭難対策常任委員会)

関連項目

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