イン・マイ・ライフ
「イン・マイ・ライフ」("In My Life" )はイギリスのロック・バンド、ビートルズの楽曲である。
解説
本作は1965年12月3日に発売された6作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ラバー・ソウル』のB面4曲目に収録された。レノン=マッカートニーの作。リード・ヴォーカルはジョン・レノン。
1980年、ジョン・レノンは「ぼくが意識して自分の生活について書いた最初の歌だったな。(歌い出す)『忘れることのない場所がある/そのいくつかは変わるだろうが、一生を通じて忘れることのない場所が…』 それ以前に、エバリー・ブラザーズやバディ・ホリー流に歌を書いていただけなんだ。歌の文句以上のことは何も考えないポップ・ソングを書いていたんだな。歌詞の文句は自分とは関係ないといってもよかった。『イン・マイ・ライフ』の発想が浮かんだのは、メンラブ通り250番地のぼくの家から町へ行くのに乗ったバスの中でね。ぼくの思いつくだけの場所の名前をあげていったんだ。で、こいつは放っておくことにして、ひっくりかえっていたら、昔の友だちや恋人たちについてのあの歌詞が浮かんできたんだ。真ん中の部分はポールが手伝ってくれたよ」と語っている[1]。
後年ポールは作曲は自分一人でしたと発言していて、大きな見解の相違がある曲である。
間奏でのプロデューサー、ジョージ・マーティンの演奏によるバロック音楽風のピアノソロが印象的である。これは録音された4トラック・テープを半分の速度(15 in/sを7½ in/s)で再生しながら空きトラックへオーヴァー・ダビングしたものである。元の速度に戻して再生したピアノのサウンドは、チェンバロ(ハープシコード)を思わせるものとなっている。
『ローリング・ストーン』誌の『最も偉大な曲500』("The 500 Greatest Songs of All Time") では23位、CBC の『50曲』("50 Tracks") においては2位に選ばれた。カヴァー曲でも様々な世界中のシンガーから歌われている。
ジョンとポールはこの曲をライヴで歌うことはなかったが、ジョージ・ハリスンが1974年の北米ツアーでこの曲をレパートリーに加え、原曲とは異なるアレンジで披露。その際に「In My Life, I'll Love You More.」の部分の歌詞を「In My Life, I Love God More.」と変えて歌ったため、観客からブーイングの嵐を浴びた。
2010年11月現在、日本テレビの番組『東京日和』のオープニング曲として使われている。
プレイヤー
- ジョン・レノン — リード・ヴォーカル、リズムギター
- ポール・マッカートニー — バッキング・ヴォーカル、ベース
- ジョージ・ハリスン — バッキング・ヴォーカル、リード・ギター
- リンゴ・スター — ドラムス
- ジョージ・マーティン — ピアノ
収録盤
- 『ラバー・ソウル』
- 『ザ・ビートルズ1962年〜1966年』
- 『リヴァプールより愛を込めて ザ・ビートルズ・ボックス』
- 『イマジン (オリジナル・サウンドトラック)』 - ジョン・レノンのベスト盤