ヴィチェンツァ
テンプレート:コムーネ ヴィチェンツァ(テンプレート:Lang-itテンプレート:IPA audio link)は、イタリア共和国ヴェネト州にある都市で、その周辺地域を含む人口約11万人の基礎自治体(コムーネ)。ヴィチェンツァ県の県都である。
ルネサンス期の優れた建築家アンドレーア・パッラーディオが手がけた美しい町並みで知られ、「パッラーディオの街」と称される。その市街は、ユネスコの世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオのヴィッラ」の一部として登録されている。
目次
地理
位置・広がり
ヴィチェンツァ県の中南部に位置する。パドヴァから北西へ30km、ヴェローナから北北東へ45km、トレヴィーゾから西南西へ56km、州都ヴェネツィアから西へ65kmの距離にある。
隣接コムーネ
隣接するコムーネは以下の通り。
歴史
古代
この土地に最初に定住したのはエウガネイテンプレート:Enlinkの人々であり、ついで紀元前3世紀~紀元前4世紀頃にガリアから来たウェネティの人々によって征服された。紀元前157年、古代ローマはガリア人からこの町を奪い、「勝利」を意味する Vicetia あるいは Vincentia と名づけた。紀元前48年、この町の住民はローマの市民権を得た。メディオラヌム(現:ミラノ)とアクイレイアを結ぶ街道の宿駅としていくらか重要な町ではあったが、パタウィウム(現:パドヴァ)の後塵を拝していた。
西ローマ帝国の崩壊後は立ち代わりさまざまな民族の支配を受けた。489年に東ゴート王国の支配下に入り、ついでランゴバルト人、フランク王国の主要都市の一つとなった。6世紀にはベネディクト会の修道院建築が多く建てられるようになった。
中世
中世ではスカリージェリ家の支配に耐えた。1404年から1797年まではヴェネツィア共和国の支配下で4世紀間の平和が保証され、芸術は卓越した水準に発展し、経済も繁栄した。
16世紀は偉大な建築の世紀であり、後期ルネサンスのアンドレーア・パッラーディオはヴィチェンツァと世界中に貴重な独特の建築遺産を遺した。 19世紀には、ナポレオンが倒れ、街はオーストリア・ハンガリー帝国下で、次いでロンバルド=ヴェネト王国の一部として、1866年にはイタリア王国に併合となった。 第一次世界大戦では大規模な戦闘が県内で行われ、第二次世界大戦でも同盟軍の爆撃によるひどい損害で街に打撃を与えた。 1950年に始まった経済と工業の発展で、イタリアで最も裕福な街の一つとなった。
行政
行政区画
ヴィチェンツァには以下の分離集落(フラツィオーネ)がある。
- Anconetta, Bertesina, Bertesinella, Bugano, Campedello, Casale, Debba, Longara, Ospedaletto, Polegge, San Pietro Intrigogna, Santa Croce Bigolina, Tormeno
名所
パッラーディオの建築
- バシリカ・パッラディアーナ
- パラッツォ・バルバラン・ダ・ポルト
- パラッツォ・キエリカーティ
- パラッツォ・ダ・ポルト・ブレガンツェ
- パラッツォ・ティエーネ
- テアトロ・オリンピコ
- ヴィッラ・カプラ・デッタ・ラ・ロトンダ
博物館・美術館
- サンタ・コローナ自然科学・考古学博物館 (Museo naturalistico ed archeologico di S. Corona)
- リソルジメント・レジスタンス博物館(Museo del risorgimento e della resistenza)
- 市立絵画館(Pinacoteca civica di Vicenza)
- パラッツォ・レオーニ・モンタナーリ美術館(Gallerie di Palazzo Leoni Montanari)
- 貨幣小博物館(Piccolo museo della moneta)
経済
教育
スポーツ
- サッカー
- サッカーのクラブチームとして、「ヴィチェンツァ・カルチョ」がある。
- バレー
- バレーボールのクラブチームとして、「ヴィチェンツァ・バレー」がある。傘下の女子トップチーム「ミネッティ・インフォプラス・ヴィチェンツァ」(女子セリエA1所属)には、高橋みゆきが2005年8月から2007年8月まで派遣されていた。尚、イタリアプロバレーでは、同クラブ内でもチームごとに異なる名称(スポンサー名+地域名)となるのが慣例である。例えば、ヴィチェンツァバレーの男子トップチーム(男子セリエB1所属)は、「パッラーディオグループプントイット・ヴィチェンツァ」となっている。
姉妹都市
出身著名人
- アントニオ・ヴィヴァルディ (作曲家)
- アントニオ・ピガフェッタ (マゼランの世界周航に同行した航海者)
- アドルフォ・ファルサーリ (写真家)
- マリアーノ・ルモール (政治家)
- フェデリコ・ファジン (電気工学・物理学者)
- ジャンニ・フェッリオ (作曲家)
- ジェリンド・ボルディン (陸上選手)
- エイミー・アダムス (女優)
- エマヌエーレ・セッラ (自転車ロードレース選手)
- ヴィンチェンツォ・スカモッツィ (建築家)
- ダッレ カルボナーレ・ディーノ (在日ジャーナリスト、フォトグラファー)