ホンダ・アヴァンシア
テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 アヴァンシア(Avancier)は、本田技研工業がかつて生産、販売していたステーションワゴン型の普通乗用車である。
概要
北米仕様アコードを基に開発された国内専売車種で、外観やコンセプトは、かつてのアコードエアロデッキを彷彿とさせるものである。このスタイリングはアーチキャビンフォルムと呼ばれ、車種においてもワゴンとは呼ばず4ドアクラブデッキと呼んでいた。また、この独特なスタイルは、オペル・シグナムに影響を与えたといわれている。前席をウォークスルーとし、隣席や後席とのアクセスを容易にする一方、後席には専用の送風口や天井のボックスが装備された。さらにはメーカーオプションの「Gパッケージ」を選択すると、リヤ座面格納式センターテーブル&リヤシートスライド(スライド量70mm)と同時に角度が変化するシートバック&リヤプライバシーガラスなどの装備が備わり、後席主体のリムジンライクなパッケージとなっていた。モノボリューム風ワゴンボディによる広い室内を、実用ではなく高級に振ったコンセプトは、発表当時 斬新だった。
さらに4WD仕様は、大型化された前後バンパー&オーバーフェンダー、車高が上げられたサスペンション、大径タイヤ、ルーフレール等を装備してクロスオーバーSUVのような外観とし、エンブレムも4WDを強調する「Avancier4(数字のみ赤字)」となっていた。
エンジンは、オデッセイに搭載されていた直列4気筒 2.3L VTECとV型6気筒 3.0L VTECとで、FFと4WDがラインナップされた。このデザインとIHCC(インテリジェントハイウェイクルーズコントロール)、ゲート式インパネシフト、5速ATの搭載など、ホンダ初の技術が搭載されていた。これらは、後に登場するホンダ車にも搭載されていった。
製造は、埼玉製作所(埼玉県狭山市)でおこなわれた。 テンプレート:-
搭載エンジン
初代
- エンジン種類:水冷直列4気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 VTEC
- 最高出力:110kW(150PS)/ 5,800rpm
- 最大トルク:206N·m(21.0kgf·m)/ 4,800rpm
- 総排気量:2,253cc
- 内径×行程:86.0mm × 97.0mm
- 圧縮比:9.5
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(ホンダPGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量(FF):65L
- 燃料タンク容量(4WD):60L
- エンジン種類:水冷V型6気筒横置き
- 弁機構:SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 VTEC
- 最高出力:158kW(215PS)/5,800rpm
- 最大トルク:272N·m(27.7kgf·m)/5,000rpm
- 総排気量:2,997cc
- 内径×行程:86.0mm × 86.0mm
- 圧縮比:10.0
- 燃料供給装置形式:電子制御燃料噴射式(ホンダPGM-FI)
- 使用燃料種類:無鉛レギュラーガソリン
- 燃料タンク容量(FF):65L
- 燃料タンク容量(4WD):61L
初代 TA1/2/3/4型(1999-2003年)
- 1999年
- 2000年
- 2001年
- 9月2日にマイナーチェンジが行われ、専用チューニングのサスペンションにより車高を15mm下げサーキット走行にも対応できるほどコーナリング性能を大幅に進化させ、専用16インチアルミやブラックインテリアなどを装備した「ヨーロピアンスポーツ&プレミアム」をコンセプトとした2.3Lの「ヌーベルバーグ」(Nouvelle Vague )が追加された。車両価格は215万円で、ヌーベルバーグ専用色として「ミラノレッド」と「レイズンモーブパール」も選択可能だった。同時に、シリーズ全体にリアシートに読書灯を標準装着して後席の快適性の向上を強調した。なお、「ヌーベルバーグ」以外のFFモデルにも同様のアンダースカートが装着され、空力性能が向上している。
- 2003年
車名の由来
- アヴァンシア - フランス語で「前進する」という意味を持った「avancer」からの造語である。なおトヨタ・アベンシスも同じ「avancer」に由来している。
- ヌーベルバーグ - フランス語で「新しい波」という意味である。
キャッチコピー
- 前期 ‐ 「エゴイストの資格」「4ドアクラブデッキ」
- 後期 ‐ 「Hondaはワゴンに何をしたか。」