無性愛
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無性愛(むせいあい、テンプレート:Lang-en-short)とは、『他者に対して性的な関心・欲求を抱かない』性的指向のことである。他者との性的なコミュニケーションを望まない、このような性質を持つ人々を無性愛者という。アセクシャル、エイセクシャルともいう。ウォリック大学の社会学者マーク・キャリガンによるとさらに、アロマンチック・アセクシャルとロマンチック・アセクシャルに細分化される。(後述)。
無性愛は、異性愛、同性愛、両性愛に並ぶ性質であると言われている。ブロック大学のアンソニー・ボガード教授は「世界人口の1%が無性愛者に当てはまる」と自身の著書に記している。[1]
無性愛は、性欲自体がない無性欲や、性的行為に嫌悪感を抱く性嫌悪、性的欲求低下障害(HSDD)とは異なる。また、思春期以前の子どもが他者に対して性的な関心・欲求を抱かなくとも、無性愛者であるとは言わない。
アロマンチックとロマンチック
アロマンチックとは、恋愛感情(ロマンス)に対して魅力を感じない性質を指す。アロマンチック・アセクシャルの多くは触れること、触れられること、といった物理的な親密を望まない。ロマンチックとは、恋愛感情(ロマンス)に対して魅力を感じる性質を指す。そのためロマンチック・アセクシャルは、性的交渉の無い恋愛関係を望んでいる。ヘテロ・ロマンチック・アセクシャル、ホモ・ロマンチック・アセクシャル、バイ・ロマンチック・アセクシャル、パン・ロマンティックという用語も存在する。[2]
自認時期
性的指向の自認時期は、第二次性徴期以降であることが多い。
コミュニティ
現在、インターネット上で最も大きなアセクシャル・コミュニティは、テンプレート:仮リンクによって2001年に設立された『AVEN』である。
無性愛の著名人
- エドワード・ゴーリー(絵本作家。代表作『うろんな客』)
- ケリ・ヒューム(作家。代表作『骨の民』)
参考文献
- ↑ Anthony F. Bogaert,Understanding Asexuality,Rowman & Littlefield Pub Inc ,2012/8/9
- ↑ Mark Carrigan, Kristina Gupta, Todd G. Morrison,Asexuality and Sexual Normativity: An Anthology,Routledge,2014/3/28
関連図書
- 伏見憲明、<性>のミステリー、講談社、1997
- 染谷泰代、女ふたりという関係『子供の時間』にみる「ロマンティックでasexualな関係性」試論、女性学年報、2004
- イーディー・ジョー、セクシュアリティ基本用語事典、明石書店、2006
- 原口祥典・國武裕・山田茂人、女性的な仕草が見られた無性愛の男性摂食障害の1例、九州神経精神医学、2009
- 柿沼賢治・布施木誠、性的マイノリティにおける無性(Aセクシャル)概念の可能性-Aセクシャル論文のレビュー、聖マリアンナ医学研究誌、2011
関連項目
外部リンク
- AVEN
- AVENの和訳
- BBC NEWS "What is it like to be asexual?"
- BBC NEWS "What is it like to be asexual?"の和訳
- 北陸中日新聞『「無性愛者」誤解しないで』