ミレニアム

テンプレート:Infobox ミレニアム（テンプレート:Lang-en）、千年紀（せんねんき）とは、西暦を1000年単位で区切ったもの。

西暦1年（元年）から1000年ずつ区切った場合、1千年紀は1年から1000年まで、2千年紀は1001年から2000年までとなり以下同様であるが、3千年紀の開始に際して「2000年から」とするか「2001年から」とするか世界各地で議論があった（詳細は後述）。

ミレニアム騒ぎ

2000年には、これを新千年紀の始まりと見なす考え方とキリスト教の大聖年の祝いとが渾然一体となった祝賀イベントが世界各国で行われ、「ミレニアム」と騒がれた（この年の幕開けは世界中で新しいミレニアムを祝うカウントダウンイベントが開催されたが、同時に「2000年問題」の発生でも注目された）。

このことから転じて、「2000年のことをミレニアム（ミレニアム・イヤー）」と呼ぶようにもなった。

日本では、フェリペ・フェルナンデス＝アルメスト著の『ミレニアム』（1996年刊）の冒頭で、1001年前後から執筆が始まったとされる紫式部の『源氏物語』に触れたことがきっかけで注目されるようになった。ミレニアムブームとも呼べるこのブームは欧米に合わせる形で日本においても加熱して、「ミレニアムベビー」や「ミレニアム結婚」などのように使われた。

第三ミレニアム開始に関する議論

西暦には0年が存在せず1年から始まるため、定義通りには1〜1000年、1001〜2000年と区切るのが正しい。カトリック教会や多くの国の政府見解も公式にはこの区切りを認めている。

3千年紀（第三ミレニアム）は、2000年からとするか2001年からとするか世界中で議論が巻き起こった。定義はともかく2000年という感覚的に繰り上がりの感じられる数字にしようという意見や、カトリックの大聖年である2000年と重なったため2000年からとする意見も多かった。

第三ミレニアム開始の各国の見解

イギリスのグリニッジ天文台では、2001年から始まるという見解を公式に発表している。また、カトリック教会の中心地であるバチカンでは、2001年から始まるとしながらも2000年からとする誤解は否定せずに、大聖年を1999年12月24日〜2001年1月6日と定めている。アメリカ政府は、2000年1月1日〜2001年1月1日を「ミレニアム・イヤー」と定め、当時のクリントン大統領も「2000年と2001年の2度祝えばいい」としている。

中国ではミレニアムの公式見解はないが、1999年が中華人民共和国成立50周年にあたることもあり、21世紀は2000年からという見解を示していたが、後に2001年から始まると訂正している。日本もミレニアムの公式見解はないが、21世紀はあくまでも2001年からとし、「2000年のことをミレニアム」とする風潮が強かった。

ミレニアムの語源と由来

ミレニアムは英語でmillenniumと綴られるが、語源はラテン語の「mille＝千」と「annum＝年」である。元々は、これまでの世界が終わりを遂げて、キリストが新たな千年間を支配する至福千年期が訪れるというキリスト教の千年王国を意味していたものが、100年間を表すcenturyと同じように1000年間の意味でも使われるようになった。

日本語訳では千年紀となる。millenniumには1000年間（千年期）の意味もあるが、千年紀は世紀と同様に西暦を区切った単位である。

「ミレニアム」が付く作品・用語・関係のある関連一覧

漫画・アニメ

• 兄崎ゆな『ミレニアム・Kiss』
• 杜野亜希『碧のミレニアム』
• 渡真仁『みれみら Millennium mirage』
• 有栖川るい『千年王国（ミレニアム）』
• 水木しげる『悪魔くん千年王国』
• 武内直子『美少女戦士セーラームーン』 - 月の千年王国「シルバーミレニアム」
• 三浦建太郎『ベルセルク』 - 千年帝国の鷹篇-ミレニアム・ファルコン（スター・ウォーズに由来）
• 平野耕太『HELLSING』 - 敵役として吸血鬼となったナチス・ドイツの残党、「ミレニアム」が登場する。
• アニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』 - ザフト軍の次世代MS群「ニューミレニアムシリーズ」
• アニメ『タイムボカン2000 怪盗きらめきマン』 - 2000年に放送し、タイムボカンシリーズが約17年振りに復活をしたテレビアニメ作品。
• 秋本治『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 - 千年に一度しか出動しない（ことになっている）「ミレニアム刑事」というキャラクターがいる。
• ゆでたまご『キン肉マン2世』 - 主人公の必殺技に「マッスルミレニアム」という技がある。

小説

• スティーグ・ラーソン『ミレニアム』 - 「ドラゴン・タトゥーの女」「火と戯れる女」「眠れる女と狂卓の騎士」から成る三部作の推理小説。スウェーデンにて、シリーズ三部作が映画およびテレビドラマ化されている（映画は日本でも公開）。また、ハリウッド版の映画も公開されている（『ドラゴン・タトゥーの女』を参照）。
• 山本弘『シェアードワールドノベル 妖魔夜行 戦慄のミレニアム』 - 第二千年紀の終わりに、ヨハネの黙示録に基づいて神がハルマゲドンを起こす。
• 清水義範『二重螺旋のミレニアム』 - 近未来の生物工学バイオホラー。文庫版は『遺伝子インフェルノ』と改題。
• ジョン・ケッセル『ミレニアム・ヘッドライン』 - 1999年、世紀末のアメリカで超常現象が頻発、テレビ伝道師が千年王国の到来を告げる。
• 紙井中『ラングリッサーミレニアム』
• 永井するみ『ミレニアム』
• 大塚英志『MADARA MILLENNIUM 転生編』

ノンフィクション書籍

• 稲垣武『悪魔祓いのミレニアム』 - 社会論評『悪魔祓い』シリーズ第三作
• 立花隆『サイエンス・ミレニアム』
• フェリペ・フェルナンデス＝アルメスト『ミレニアム』
• ジャン＝ポール・クレベール『ミレニアムの歴史』
• 毎日新聞社『第2ミレニアムの終わり 1900〜1913』

映画

• 『ミレニアム』シリーズ - スティーグ・ラーソンの小説『ミレニアム』（シリーズ三部作）の映画化。映画も小説と同様に三部作構成となっている。
• 『ゴジラ2000 ミレニアム』 - 『ゴジラ』シリーズ第23作
• 『スターゲイト・ミレニアム』(STAR PORTAL)
• 『ミレニアム・マンボ』
• 『ミレニアム 1000年紀』
• ジョージ・ルーカス『スター・ウォーズ』 - 宇宙船ミレニアム・ファルコン

テレビドラマ

• 『ミレニアム』（1996年-1999年、FOX） - ジョン・ヴァーリイ原作・脚本、ランス・ヘンリクセン主演のドラマシリーズ。千年紀・聖書・カルトなど過去から現代まで伝わり続けた事物と、猟奇事件や2000年問題など現代から未来へと続く事象を関連づけて展開していく作品。

音楽

• Robbie Williams 『Millennium』 - アルバム「I've Been Expecting You」に収録されている。
• 2K 『Fuck the Millennium』（『***K the Millennium』）
• Yuming+Pocket Biscuits 『Millennium』
• くるり 『ミレニアム』 - アルバム「図鑑」に収録されている。
• 鈴木あみ 『HAPPY NEW MILLENNIUM』
• V6『MILLENNIUM GREETING』
• Backstreet Boysのアルバム 『Millennium』
• 工藤静香『ミレニアム・ベスト』
• ジョン・レノン『ジョンの魂 ミレニアム・エディション」、『イマジン ミレニアム・エディション』
• 『music of the millennium』 - クイーン、エルトン・ジョン、ジョン・レノンなど39組のアーティストの楽曲を収録。
• 東芝EMI『2000（ミレニアム）ベスト』シリーズ - オフコース、アリス、チューリップなどのデジタル・リマスターベスト・アルバムシリーズ。
• アース・ウィンド・アンド・ファイアー『千年伝説』（原題: Millennium）
• The Millennium（ミレニウム） - アメリカのソフトロックバンド。
• ロシアボリショイ交響楽団「ミレニウム」

コンピュータゲーム

• 『スクウェア ミレニアム コレクション』 - 過去にPSで発売されたスクウェアのソフトとオリジナルグッズをセットにした廉価特別版シリーズ。2000年発売。
  • 2000年1月には、「スクウェア・ミレニアム」というゲームの発表会イベントも開催され、「FFIX」、「FFX」、「FFXI」が同時発表された。
• 『新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女』
• 『カプコン バーサス エス・エヌ・ケイ ミレニアムファイト 2000』
• 『ラングリッサーミレニアム』
• 『パズルボブル ミレニアム』
• 『ベルセルク 千年帝国の鷹（ミレニアム・ファルコン）篇』シリーズ
• 『真・女神転生II』 - 千年王国を目指し建設された「TOKYOミレニアム」、この都市を中心に物語が進む。
• 『マリオパーティ3』 - 1000年に一度生まれるという「ミレニアムスター」が登場。
• 『デジタルモンスター』 - ミレニアモンというキャラクターが登場。
• 『ワイルドアームズ』シリーズ - 作品内に「ミレニアムパズル」が登場する。
• 『龍が如く』シリーズ - 「ミレニアムタワー」が登場する。

PC関連

• 『Microsoft Windows Millennium Edition』(Windows Me) - オペレーティングシステムの一つ。
• 『Matrox Millenniumシリーズ』 - カナダMatrox社製のビデオカード。
• 『Gateway 2000社』 - 現Gateway社の旧名、"Bridge to the next century"（次世紀への架け橋）という理念が込められている。

自動車

• マツダ・ミレーニア - マツダが発売していたセダン型自動車で、ユーノス800から改名された。

企業

• ミレニアムキッチン - コンピュータゲームの企画・制作や、その他デジタルコンテンツの制作などを手がける日本企業。代表作に『ぼくのなつやすみ』シリーズがある。
• ミレニアムリテイリング - 2003年にそごうと西武百貨店の経営統合目的で、両百貨店を傘下に持つ持株会社として十合から商号変更して発足。2006年にはセブン&アイ・グループの完全子会社となったが、2009年、グループの百貨店事業を統合するため、そごうおよび西武百貨店と合併してそごう・西武となり消滅した。
  • 名称は2001年に誕生したそごうの「ミレニアムカード」と「リテール」に由来する。
• ミレニアムキャスティング - そごう・西武グループの総合人材サービス会社。
• ケン・ミレニアム - 株式投資ソフト開発・投資コンサルティング会社。2014年4月、グッドイシューに称号変更した。
• ミレニアムホールディングス - MCグループの持株会社。「ミレニアム債権回収株式会社」、「ミレニアム・アセットコンサルティング株式会社」、「ミレニアム・キャピタルマネジメント株式会社」を傘下に持つ。
• ミレニアム・インオーガニック・ケミカルズ - アメリカの化学薬品・化学品製造会社。クリスタルグループ。チタニウム化学物質製造大手であり、世界第二位の二酸化チタン製造メーカーである。
• ミレニアム・ファーマスーティカルズ - 1993年創立の、アメリカのバイオベンチャー企業。抗がん剤「ベルケイド」などの開発に成功。2008年、武田薬品工業に買収された。

スポーツ・格闘技の技

• ミレニアム打線 - プロ野球の読売ジャイアンツの重量打線に名付けられた名称。圧倒的な破壊力で優勝（ミレニアムV）、そして日本一へと輝いた。
• ミレニアム・コーナー - 美濃輪育久のオリジナル必殺技。
• ミレニアム・スープレックス - 4代目タイガーマスクのプロレス技。

競走馬・馬関連

• ドバイミレニアム - ゴドルフィンの最強馬の1頭。馬名どおり2000年のドバイワールドカップをコースレコードで圧勝した。
• ミレニアムバイオ
• ミレニアムスター
• ミレナリー (Millenary) - イギリスの競走馬。
• ミレニアムファーム - アメリカのケンタッキー州レキシントンにある競走馬（サラブレッド）生産牧場の名称。

建造物

• イギリスのミレニアム・プロジェクトにより以下の建造物が造られた。
  • ミレニアム・スタジアム - ウェールズ・カーディフ（イギリス）にある開閉式の屋根を持つ全天候対応型スタジアム。
  • ミレニアム・ブリッジ - ロンドンのテムズ川に架けられた橋。2000年6月10日開通したが大きな横揺れの発生により3日後に閉鎖、2002年2月22日に再開通となった。
  • The O2 - 旧名「ミレニアム・ドーム」。ロンドン南東部グリニッジ半島にある世界最大のドーム。展覧会「ミレニアム・エクスペリエンス」の会場として建設された。2000年1月1日に完成したが、収益の悪化などプロジェクトに幾多の問題があり同年12月31日に一時閉鎖、2007年6月23日に全面リニューアルされた。
  • 他にも、大観覧車「ロンドン・アイ」、近現代美術館「テート・モダン」など同事業により数多くの建造物が手がけられた。
• ミレニアム・タワー
  • ドバイに建設された超高層ビル。住居として使用されている。
  • 北京に建設されたオフィスビル。2004年に現代自動車グループが購入し、「現代・起亜自動車ビル」と命名している。
  • イギリスのスピンネーカー・タワーは当初、「ミレニアム・タワー」という名称で2000年に建設される予定だったが、開発が遅れたため現在の名称に変更された。
  • ノーマン・フォスターと大林組による未来の超高層ビルのコンセプトモデル。オフィスや住居、ショッピング・文化施設などを生活に必要なほとんどの施設を兼ね備え、人口2万人、先端の電波塔まで含めて高さ800mを有する。
• ミレニアム・ヒルトン・バンコク - タイの首都であるバンコクにある最高級ホテル。
• サードミレニアムゲート - 竹山聖がデザインした長野県松本市のテナントビル（2001年5月完成）。

地理・場所（公園・駅）

• ミレニアム島（旧カロリン島） - キリバスのライン諸島にある島の名前。1995年1月1日に日付変更線をずらして世界で最も早く日付けが変わる場所となり、後にカロリン島から改名した。
• ミレニアム・パーク - アメリカのイリノイ州シカゴ北部に位置する公園。
• ミレニアム駅 - アメリカ・イリノイ州シカゴの鉄道駅。メトラME線及びサウスショアー線が乗り入れている。

国際プロジェクト

• ミレニアム開発目標 - 2000年9月のニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言と、1990年代に採択された国際開発目標を統合しまとめられたもの。2015年までに達成すべき目標として8つの項目を掲げている。
• ミレニアム生態系評価 - 国際連合の提唱によって2001年〜2005年に行われた地球規模の生態系に関する環境アセスメント。

国家のプロジェクト

• 日本のミレニアム・プロジェクト（新しい千年紀プロジェクト） - 小渕政権が1999年12月にまとめた情報化、高齢化・環境対策を柱にするプロジェクト。後の森政権時代には、情報化政策を更に発展させて「e-japan構想」がまとめられた。
• イギリスのミレニアム・プロジェクト（2000年記念事業） - Millennium Commission（千年紀組織委員会）が主導して多くの記念イベントの開催や記念建造物が造られている。事業費用の一部はナショナル・ロッタリー（宝くじ）の売り上げから出されており、同事業により造られた建造物には「A Millennium Commission Lottery Project」と書かれた記念碑が建てられている。
  • 同事業により造られた主な建造物 - 「ミレニアム・スタジアム」、「ミレニアム・ブリッジ」、「The O2」（旧名「ミレニアム・ドーム」）、大観覧車「ロンドン・アイ」、近現代美術館「テート・モダン」など。

学問（数学・科学）

• ミレニアム懸賞問題 - アメリカのクレイ数学研究所によって100万ドルの懸賞金のかけられている7つの未解決問題。
• ミレニアム技術賞 - フィンランド政府により、2004年から2年に一度発表されている社会の技術革新に貢献した技術者に贈られる賞。2006年には、青色LED開発の中村修二が受賞した。
• ミレニアム・ビレッジ・プロジェクト - コロンビア大学地球研究所のプロジェクト。

日常・一般用語

• ミレニアムベビー - 2000年生まれの赤ちゃんのこと。
• ミレニアム結婚 - 2000年に結婚すること。「ミレニアム婚」とも。
• ミレニアム・バグ - 2000年問題のこと。
• ミレニアル世代 - アメリカにおいて、幼少期からデジタル化された生活を送る1970年代後半〜1990年代頃に生まれた世代のこと。ほとんどの人が日常的にインターネットを使いこなしている。それまでの世代とは価値観やライフスタイルなどに隔たりがあるとされる。
  • アメリカでMillennials（ミレニアルズ）と呼称される。日本語訳としては「ミレニアム世代」、「新千年紀世代」が当てられることもある。また、同様の世代を指す言葉として単に「デジタル世代」と呼ばれる場合もある。
  • ミレニアル世代は、Baby Boomers（ベビーブーマー）の子供世代に当たるEcho Boomers（エコーブーマー）でもある。また、Generation X（X世代、1960年代〜1970年代頃生まれ）の次の世代ということで、Generation Y（Y世代）とも呼ばれる。ただし、これらの表現は1990年代に生まれた人を含まない場合もある。

その他の用語

• デジタルミレニアム著作権法 - アメリカで1998年10月に成立し、2000年10月に施行された改正著作権法。従来の著作権法に比べ強力な条項を含んでいる。
• ミレニアム囲い - 将棋の戦法の一つ。2000年頃から指されるようになったためこの名前を持つ。
• ミレニアム級 - セレブリティ・クルーズが保有するクルーズ客船のタイプの一つ。一番船のテンプレート:仮リンクは2000年に就航した。
• ミレニアムスター (Millennium Star) - 旧ザイールで発見され、デビアス社が購入したDカラー200カラットのダイヤモンド。
• ミレニューム - アサヒ産業が製造する仮設システム足場製品。
• 東京ミレナリオ - 丸の内界隈で開催されていたイルミネーションイベント。

脚注

注釈

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関連項目

• 年表
• 10年紀 - 世紀
• 聖年
• 源氏物語千年紀
• ミリオン (million) - ラテン語の「mille（千）」を語源とする英語。

テンプレート:Time measurement and standards