持碁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
持碁(じご)は囲碁用語の一つ。囲碁の対局で互いの地が同じになり引き分けになる事。「ジゴ」とカタカナで表記されることが多い。
元々『玄玄碁経』の「囲碁三十二字釈義」では「持」とはセキのこととされ、ジゴには「芇(べん、くさかんむりに巾)」の字を当てており、『通玄集』にも「勝負なきを芇と云う」とあるが、歌合せにおける引き分けを「持」というのに倣って「持碁」の字を当てるようになった[1]。
かつてコミが導入された初期には5目コミ出し、ただし持碁の場合は白の勝ちとするルールも採用された。現在の互先対局のように、6目半や7目半といったコミを付ける場合には、持碁は有り得なくなる。置き碁や定先の対局でも、トーナメントなどの都合で勝敗をつけなければならない場合には、持碁は白勝ち、ないし黒勝ちといったルールを決めて行われる[2]。
なお、長生の出現などによる引き分けは「無勝負」と扱われ、「ジゴ」とは称されない。