纐纈厚
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纐纈 厚(こうけつ あつし、1951年 - )は、日本の歴史学者。専門は、日本政治史、とくに政軍関係。山口大学教授、同大学副学長。
人物・略歴
岐阜県生まれ。明治大学文学部史学地理・西洋史卒業。明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻修士課程修了。1983年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程政治学単位取得退学。一橋大学では藤原彰に師事。2004年に明治大学で博士(政治学)取得。論文名は「近代日本政軍関係の研究(A study on civil-military relations in modern Japan)」。
1991年山口大学教養部助教授、1995年同教授、1996年山口大学人文学部歴史学講座教授。同大大学院東アジア研究科比較文化講座教授。2005年から2010年まで山口大学研究特任教員。2007年遼寧師範大学客員教授。2009年中国文化賞(中国新聞主催)受賞。2010年山口大学副学長(学術情報担当、大学情報機構長・図書館長・埋蔵文化財資料館長)。2012年理事兼任。
日本政治学会理事、憲法を活かす市民の会・やまぐち(活憲)世話人。元『軍事民論』編集部長。2009年12月12日東亜歴史文化学会創立、同会長。
著書
単著
- 『総力戦体制研究――日本陸軍の国家総動員構想』(三一書房, 1981年)のち社会評論社
- 『近代日本の政軍関係――軍人政治家田中義一の軌跡』(大学教育社, 1987年)
- 『防諜政策と民衆――国家秘密法制史の検証』(昭和出版, 1991年)
- 『現代政治の課題――戦争・平和・人権・環境の連関構造を考える』(北樹出版, 1994年)
- 『日本海軍の終戦工作――アジア太平洋戦争の再検証』(中公新書, 1996年)
- 『検証・新ガイドライン安保体制』(インパクト出版会, 1998年)
- 『侵略戦争――歴史事実と歴史認識』(ちくま新書, 1999年)
- 『周辺事態法――新たな地域総動員・有事法制の時代』(社会評論社, 2000年)
- 『有事法制とは何か――その史的検証と現段階』(インパクト出版会, 2002年)
- 『有事法の罠にだまされるな!!』(凱風社, 2002年)
- 『有事体制論――派兵国家を超えて』(インパクト出版会, 2004年)
- 『近代日本政軍関係の研究』(岩波書店, 2005年)
- 『戦争と平和の政治学』(北樹出版, 2005年)
- 『文民統制――自衛隊はどこへ行くのか』(岩波書店, 2005年)
- 『「聖断」虚構と昭和天皇』(新日本出版社, 2006年)
- 『市民講座 いまに問う憲法九条と日本の臨戦体制』(凱風社, 2006年)
- 『監視社会の未来――共謀罪・国民保護法と戦時動員体制』(小学館, 2007年)
- 『憲兵政治――監視と恫喝の時代』(新日本出版社, 2008年)
- 『私たちの戦争責任――「昭和」初期二〇年と「平成」期二〇年の歴史的考察』(凱風社, 2009年)
- 『田中義一――総力戦国家の先導者』(芙蓉書房出版, 2009年)
- 『日本は支那をみくびりたり 日中戦争とは何だったのか』同時代社 2009
- 『侵略戦争と総力戦』社会評論社 2011
- 『領土問題と歴史認識 なぜ、日中韓は手をつなげないのか』スペース伽耶 2012
- 『日本降伏 迷走する戦争指導の果てに』日本評論社 2013
- 『日本はなぜ戦争をやめられなかったのか 中心軸なき国家の矛盾』社会評論社 2013
共著
- (前田哲男)『東郷元帥は何をしたか――昭和の戦争を演出した将軍たち』(高文研, 1989年)
- (山田朗)『遅すぎた聖断――昭和天皇の戦争指導と戦争責任』(昭和出版, 1991年)
- 『憲法の力』奥平康弘,高橋哲哉,斎藤貴男, ジャン・ユンカーマン,湯浅誠,西山太吉著 三宅義子共編 日本評論社 2013
編纂史料
- 『十五年戦争重要文献シリーズ(6)軍紀・風紀に関する資料』(不二出版, 1992年)