楠部三吉郎
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楠部 三吉郎(くすべ さんきちろう、1938年 - )は、元シンエイ動画の代表取締役会長。
来歴
- サラリーマンを経て、東京ムービーに入社。
- シンエイ動画設立後、制作管理スタッフとして兄である楠部大吉郎(Aプロダクション・シンエイ動画創立者、前代表取締役会長)を支え、自身も経営に参加した。専務時代の1973年、日本テレビで放映され半年で終了となった「ドラえもん」(第1作)に惚れ込み再アニメ化を希望して奮闘。苦戦の末、日本テレビ版から6年後にテレビ朝日での放映を引き受けさせ、アニメ版ドラえもんを成功させた立役者でもある。
- 1980年には映画「ドラえもん のび太の恐竜」のプロデューサーも担当。その後は社長に就任し、「ドラえもん」を筆頭に数々の藤子アニメの新作やリメイク、「クレヨンしんちゃん」や「あたしンち」など数々のヒット作を世に送り出している。
- 2010年、自身が保有していたシンエイ動画の株式(全体比10%)をテレビ朝日に譲渡。これによりシンエイ動画はテレビ朝日の完全子会社となり、創業者一族である楠部家は経営から完全に身を引いた。
エピソード
- 数々の賞を受賞した自社作品「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」を完全否定していたわけではないが、「クレヨンしんちゃんで泣かしてどうする」と苦言を呈した。