光秒
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光秒(こうびょう)は、主として天文学で用いられる距離(長さ)の単位である。「秒」とついているが時間の単位ではない。
1光秒は光(電磁波)が1秒間に進む距離と定義される。メートルが「光が299 792 458分の1秒間に進む距離」と定義されているので、1光秒は正確に 299 792 458 m となる。これは地球を7周半した距離におおむね等しい。
光秒は光年に関連して作られた単位である。同様にして以下のような単位も定義できる。光マイクロ秒、光ナノ秒などは、電子工学の分野で用いられる。
名称 | 定義 | 換算 |
---|---|---|
光月 (light-month) | 光が1月(30日間)に進む距離 | 777 062 051 136 000 m |
光週 (light-week) | 光が1週間に進む距離 | 181 314 478 598 400 m |
光日 (light-day) | 光が1日に進む距離 | 25 902 068 371 200 m |
光時 (light-hour) | 光が1時間に進む距離 | 1 079 252 848 800 m |
光分 (light-minute) | 光が1分間に進む距離 | 17 987 547 480 m |
光秒 (light-second) | 光が1秒間に進む距離 | 299 792 458 m |
光ミリ秒 (light-milisecond) | 光が1ミリ秒間に進む距離 | 299 792.458 m |
光マイクロ秒 (light-microsecond) | 光が1マイクロ秒間に進む距離 | 299.792 458 m |
光ナノ秒 (light-nanosecond) | 光が1ナノ秒間に進む距離 | 0.299 792 458 m |
事例
- 地球の平均直径は0.0425光秒
- 地球と月の間の平均距離は1.282光秒
- 太陽の平均直径は約4.643光秒
- 地球と太陽の間の平均距離(天文単位)は499.0光秒=8.317光分
- 太陽から冥王星までの平均距離は0.228光日(5.472光時)
- 太陽からオールトの雲までの距離は10~20光月(41~82光週)