硬石膏
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硬石膏(こうせっこう、anhydrite)は、組成式 CaSO4、硫酸カルシウムを主成分とする硫酸塩鉱物の一つ。無水石膏の天然結晶で、英名も「無水物」を意味する。モース硬度3.9、比重2.97。性質は重晶石、天青石と類似している。
色は白色または灰白色で、薄く青色や緑色が混じることがある。水を加えても結晶水にはならず、2水和物である石膏(CaSO4・2H2O)には変化しない。
硬石膏は石膏と同様に海水の蒸発に伴って最初に析出するため、岩塩が堆積する場所の近く、特に岩塩の下層に豊富に存在する。その他、熱水鉱床や火山岩、凝灰岩の隙間などに塊状等の形態で産することも多い。
漢方でいう「方解石」とは、本来は硬石膏を指し、現在の方解石(炭酸カルシウム)とは異なる。
関連項目
参考文献
- 松原聰 『フィールドベスト図鑑15 日本の鉱物』 学習研究社、2003年、ISBN 4-05-402013-5。
- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
外部リンク
- Anhydrite(mindat.org)
- Anhydrite Mineral Data(webmineral.com)