オウゴンオニクワガタ属
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オウゴンオニクワガタ属 (Allotopus) は、昆虫綱甲虫目クワガタムシ科に属する分類群。オオゴンオニクワガタともよく呼ばれるが、由来の「黄金」からすると「オウゴンオニクワガタ」の方が正しい。
特徴
マレー半島からジャワ島、カリマンタン島、スマトラ島にかけて、いわゆる元「大スンダ大陸」に生息する。ミャンマーに分布する亜種も知られている。
体色は名前の通り金色である。湿った土の中など湿度の高い環境においてはこの金色は黒ずむ。大アゴはオニクワガタ属に似るが、本属の方が大型になる。「キンオニクワガタ」はこの属ではない。
少し前までは、何に卵を産むのか、幼虫が何を食べるのかといったことが解明されておらず、そのため大変飼育が難しいとされていたが、愛好家によって霊芝材(マンネンタケの菌糸を植えつけ育成させた木材)の有効性が発見され、今ではブリード個体が普通に出回るまでになった。
種類
2種存在する。オスの大顎の形状で見分けることでどちらの種か分かる。オウゴンオニクワガタでは外側に向かって開くように反るが、モーレンカンプオウゴンオニクワガタでは湾曲は見られず、直線的な形状である。
- オウゴンオニクワガタ Allotopus rosenbergi (Vollenhoven, 1872)
- インドネシア(ジャワ島)に生息する。
- ローゼンベルグオウゴンオニクワガタとも言う。1900年代はノコギリクワガタ属に分類されていた。
- モーレンカンプオウゴンオニクワガタ A. moellenkampi (Fruhstorfer, 1894)
- マレー半島、インドネシア(カリマンタン島、スマトラ島)及びミャンマーに生息する。
- 4亜種に分かれる。