リルマザホン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:Drugbox リルマザホン (rilmazafone) は睡眠導入剤の一種。短-中時間作用型。日本では塩酸塩が、商品名リスミーなどとして発売されている。
効果と対象
睡眠薬として不眠症の患者に使用されるほか、麻酔前投薬にも使用される。
平均約3時間で最高血中濃度に達し、そこから10.5時間持続する。睡眠薬としては短~中期作用型なので、単純に寝つきが悪いだけではなく、夜中に起きてしまって眠れないようなケースにも処方される。
薬の効果としては強い方ではなく、重篤な副作用を起こしにくい安全な薬であるため、高齢者の不眠症状にすら最初から処方されることもある。
使用上の注意
以下に当てはまる場合、リルマザホンを投与する際は注意を要する。
- 呼吸器官に異常があり、呼吸機能が高度に低下している患者
- 高齢者
また、以下は投与してはいけない禁忌となるケースである。
- 急性狭隅角緑内障を持っている患者
- 重症筋無力症のある患者
副作用
倦怠感、頭痛、集中力低下、吐き気、ふらつき、脱力感など。 一般に強い副作用が発現しやすい薬ではない。
以下は、ごく稀に起きる可能性のある、重度の副作用である。
- 肝機能障害
- 呼吸抑制
- 呼吸機能が大きく低下している患者の場合、呼吸抑制が原因で炭酸ガスナルコーシス(CO2ナルコーシス)を起こし、意識を失い、必要な処置をしなければ死亡するケースもある。
- 不整脈のような循環器系の異常
- 発疹を伴う過敏症
- 薬物依存
種類
- 錠剤:1mg,2mg