ネロベルク登山鉄道

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ネロベルク登山鉄道ねろべるくとざんてつどうNerobergbahn)はドイツにあるミニ登山鉄道。ヘッセン州の州都ヴィースバーデンの郊外、ネロ山という小高い丘程度の山を昇降する。世界でも珍しいを利用して動く鉄道である。

動力

ネロベルク登山鉄道は、水を利用して動く。2台の車両がワイヤで連結されており、車両がそれぞれ山頂と山麓に位置している。山頂駅の近くにあるポンプ小屋に、山麓から水がくみ上げられる。くみ上げられた水(約7,000リットル)が山頂の車両のタンクに注がれ、その重みで山頂の列車が降りる。(ワイヤの反対側にある山麓の車両は、山頂から降りる車両に引っ張られて登っていく。)山頂の車両が山麓までたどり着くと、車両のタンクから水が出され、山頂へとポンプを通じて水が送られる。以下、これがひたすら繰り返される。なお、水が凍結すると危険なことから冬期は運休となっている。

走行区間

ネロ山の山麓付近から、まず駅前を通る道路を越えるために陸橋の上を渡る。その後は山沿いに斜面を登り、途中の上下線交差ポイントを通過して、山頂付近の駅まで到達する。線路の全長は約440メートル、傾斜は25度ほどである。

レール

レールは基本的に三本である。一方の車両は左と中央、もう一方の車両は中央と右のレールを利用する。山の中腹地点にさしかかると、二台の車両が交差できるようにレールが四本になる(中央のレールが二本に分かれる)。交差後、再び三本に戻る。安全上、下り車両の急激な落下を防ぐため、レールとレールの間には歯車状の補助的なレールが設けられている。

歴史・その他

ネロベルク登山鉄道の歴史は古く、その開通は1888年にまでさかのぼる。水を動力として用いた背景は、どうやら予算難であったらしい。それから1世紀以上、ネロベルク登山鉄道は無事故で運行され続けて現在(2005年)に至る。小さな車両の内には消火器も備え付けられており、安全対策にぬかりはない。

外部リンク

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