コウジ酸

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テンプレート:Chembox コウジ酸(-さん、Kojic acid)は1907年から発見された[1]化合物である。化学式C6H6O4で、分子量は142.11。別名5-hydroxy-2-hydroxymethyl-4-pyrone、または5-Hydroxy-2-(hydroxymethyl)-4H-pyran-4-one。CAS登録番号は501-30-4。

融点152-155℃の白色の結晶、または結晶性の粉末。およびエタノールに溶ける。多くの金属イオンに対しキレートを作り、Fe(III)イオンには暗赤色を呈する。弱い抗菌作用を持つ。 コウジ酸は麹菌グルコース等のを発酵させることによって生成されることが知られているが、その詳しい生合成経路は不明である。

1975年に三省製薬株式会社が、メラニン合成酵素であるチロシナーゼの活性を抑制し、メラニンの生成を抑える作用を有することを発見し、美白剤として開発。1988年医薬部外品の有効成分として厚生省(当時)から承認を得た。

動物実験で肝がんを引き起こす可能性を示唆する報告がなされたため、2003年3月厚生労働省の通達により医薬部外品(薬用化粧品)への使用が一旦中止されたが、マウスにおいても、ラットにおいても肝臓への影響は、外用ではなく、高濃度での混餌投与(1~3%)でみられた知見であった。

その後、開発元の三省製薬がコウジ酸の安全性を確認する追加試験を実施し、コウジ酸の化粧品としての使用は安全性上なんら問題がないことを証明した。このため2005年11月2日、厚生労働省は薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会において「医薬部外品において適正に使用される場合にあっては、安全性に特段の懸念はないものと考えられる。」との見解を発表した。これに伴い前述の使用中止の通知が撤回されたと同時に、コウジ酸配合化粧品(医薬部外品)の製造販売の再開が認められた。

脚註

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外部リンク

  • 植物学雑誌、21,7(1907)