オポッサム

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ファイル:Opossum-drawing.jpg
キタオポッサムのイラスト

オポッサム (テンプレート:En) は、有袋類オポッサム目オポッサム科の総称である。1目1科アメリカ大陸に分布する。

ただしオーストラリアでは、カンガルー目ポッサムのことをオポッサムということがあるので注意。

特徴

オポッサムは、外見は少しネズミに似ているが、カンガルーコアラなどと同様に腹に育児嚢(いくじのう)という袋をもつ有袋類であり、ネズミに似た外見をしていることから、フクロネズミとも呼ばれる。

オポッサムは12–14日程度という非常に短い妊娠期間を経て、胎児の状態で出産される。生まれた子は、ただちに這って育児嚢にたどり着き、嚢の内部にある乳首から乳を吸って過ごすようになる。しばらくは育児嚢で育てられるが、大きくなると育児嚢から出て、親の背中で過ごすことが多くなる。親が子を背負う姿から、コモリネズミの別名が使われることもある。

シロミミオポッサムは鳥・カエルを食べる。 また、死んだふりをする動物として有名である。

分布

有袋類はオーストラリアに生息するものがよく知られるが、オポッサムは北アメリカ大陸から南アメリカ大陸にかけて生息する。このオポッサム科の種数は70種以上と、有袋類のなかで最大である。

有袋類は有胎盤類より先に出現し、その後に現われた有胎盤類により生態系の位置を奪われた。しかしオーストラリア大陸南アメリカ大陸は他の大陸から遠く隔絶していたため、ユーラシア大陸の有胎盤類はこの2大陸に侵入できず、この地域のみ有袋類の世界が残った。

オーストラリア大陸は隔絶状態が続いたために、現在でも有袋類は生態系の重要な地位にある。しかし、南アメリカ大陸は大陸移動の結果、北アメリカ大陸陸橋で接続し、これを通って侵入した有胎盤類によって、有袋類中心の生態系は崩壊した。 しかし、オポッサム類だけは生き残り、逆に陸橋を通って北アメリカ大陸に進出している。

その理由は未解明だが、仮説の1つは、原始的な形態を持つために特定環境への適応をあまり発達させていなかったからではないかとする。つまり、様々な環境変化に対応することが可能だったのだ、というのである。

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