チェリュスキン岬
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チェリュスキン岬(チェリュスキンみさき テンプレート:Lang-en-short, テンプレート:Lang-ru-short)はシベリア北部、北極海に突き出たタイミル半島の北端の岬。ユーラシア大陸の最北端であり、地球上の大陸の最北端でもある。北緯77度43分、東経104度18分。
北極点から約1,230km。北にヴィリキツキー海峡を隔ててセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島がある。
歴史
第2回カムチャツカ探検で、1742年にセミョン・チェリュスキンがはじめて到達し、北東岬(ほくとうみさき、Мыс Восточно-Северный)と名づけた。その100年後に、ロシア地理学協会がチェリュスキンを記念してチェリュスキン岬と改称した。この岬はヨーロッパとアジアを結ぶ「北東航路」(北極海航路)の中間かつ最北端であるが、流氷が年中を通して海を漂ううえに、レナ川やエニセイ川などの大河の河口が周囲にあり海流は複雑で、氷の状態の予測は困難であった。
1878年にスウェーデン人探検家アドルフ・エリク・ノルデンショルドがはじめて船で岬を回った。1893年には、北極点を目指すノルウェー人探検家フリチョフ・ナンセンが訪れた。
1932年に岬に極地観測所がつくられた。現在は電波気象台とよばれ、約100人が勤務している。チェリュスキン岬飛行場がある。