岸本斉史
テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:Infobox 漫画家 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 岸本 斉史(きしもと まさし、1974年11月8日[1] - )は、日本の漫画家。岡山県勝田郡奈義町出身[1]。既婚者[2]。同じく漫画家の岸本聖史は双子の弟[3]。血液型はO型。九州産業大学芸術学部卒。愛称はキシモッさん、キッシー、岸影様(きしかげさま)など。
目次
概要
1996年、「カラクリ」が第132回2月期ホップ☆ステップ賞にて佳作を受賞し、デビュー。翌年1997年に赤マルジャンプに読み切りが掲載され、1999年より「NARUTO -ナルト-」を『週刊少年ジャンプ』で連載、テレビアニメ化もされている。同作は日本国外での知名度も高く、23か国以上で漫画の販売がなされ、60か国以上でアニメが放映され、90か国以上でライセンス提供が行なわれている[4]。
特に影響を受けた人物として、鳥山明、大友克洋、西尾鉄也、沖浦啓之、森本晃司などを挙げている[5]。アニメ版『NARUTO』のキャラクターデザインが西尾鉄也なのも岸本の強い要望で、アニメ版のデザイン画を漫画の作画資料に使用している[6]。
好きな漫画、影響を受けた漫画・アニメは、『ドラゴンボール』、『幽☆遊☆白書』[7]、『HUNTER×HUNTER』[7]、『NINKU -忍空-』[8]、『AKIRA』[9]、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』[9]、『人狼 JIN-ROH』[9]など。映画では北野武[9]、クエンティン・タランティーノ[9]、マイケル・ベイ[9]を挙げている。
顔出ししないことをスタンスとしていたようだが、2012年7月20日放送のNHK総合テレビ『あさイチ』で初めて顔出しをしてインタビューに応じた。
来歴
生い立ち~高校時代
岡山県の勝田郡にて、双子の兄として誕生。幼稚園に入った頃から動くものに興味を持ち、虫や川、テレビ等、ジャンルを問わずに熱心に見ていたという。小学校に入学してからはお絵描き好きに拍車がかかり、機動戦士ガンダムのモビルスーツ、Dr.スランプのキャラ(特に則巻アラレ)や、ドラゴンボールのキャラをひたすら描いていた。
しかし、中学校に進学すると野球部に入部し、絵を描くことからやや遠ざかる。再び絵への情熱を再燃させたきっかけは、近所のタバコ屋に貼ってあった映画『AKIRA』のポスターだった。この絵に関して、「1時間ぐらいその絵のポスターを見ていた。とにかくセンスが良すぎて、新しくてオリジナルの見たこともないその絵は僕の絵心にまた火を付けてくれた。その日以後、僕はその絵に少しでも追いつきたくて、今まで描き続けてきたようなもの」と語っている。
岡山県作陽高等学校に入学し、初めて漫画を描き上げる。ジャンプの新人賞に応募するため、初の31ページ漫画を描き上げたが、読んだ家族の反応がイマイチだったため、その漫画は自らボツとして応募することはなかったという。
美術大学へ進学
「絵が上手くなりたい。漫画家になりたい」という一心で大学の美術学部へ進学。学校での課題をこなしつつ自らの絵の個性を伸ばすべく精進に励み、同時にストーリー漫画を熟考しては描く日々を過ごす。
19歳になり、週刊少年ジャンプのホップ☆ステップ賞入賞を目指し、侍漫画を執筆。完成間近というところで、和月伸宏のるろうに剣心が読み切りでジャンプに掲載され、自分の能力の未熟さに打ちのめされたという。その侍漫画は力試しと思い、賞に応募した。しかし、選に漏れている。
1996年、4年生に進級すると、本格的に少年漫画にターゲットを絞り、漫画『カラクリ』を描き上げ、再度、ホップ✩ステップ賞に応募。佳作を受賞し、漫画家への一歩を踏み出した。
大学卒業後
大学卒業後、本格的に漫画を描き続けるも、初めて自分についた担当編集者からはボツが続いた。だんだんと自分の才能や能力を疑い始め、「自分は漫画家になれないのではないか?」と考えるようになり、初心に戻り、漫画の勉強を一からやり直すことにした。
図書館に通い、漫画や映画制作に関する本を借りては、ストーリーの書き方や脚本のハコ書き、ミスリード、前フリのテクニック、つかみ、三幕構成、キャラクターの作り方、見せ方、役割など、基本的な用語から基礎のテクニックまでを理解するまで熟読。映画を観賞する際も、その演出や構成など参考になりそうな事柄は全て書き出し、小説などを読む際にも読者を惹きつける話の展開やひっぱり法や溜め、名詞をわざと言わない手法などを独学で身につけた。「朝起きて図書館、本屋、レンタルビデオ店、映画館を巡る。そんな生活が2年近く毎日続いた」と語っている。
NARUTOの連載
1997年夏、赤マルジャンプに初の読み切り『NARUTO -ナルト-』が掲載。
1999年、週刊少年ジャンプで、『NARUTO -ナルト-』が本格連載開始。発行部数は国内で1億冊を超え、世界各国でテレビアニメ化もされる大ヒット作となった。
人物
- 幼少期より、絵を描くことを何よりも愛し、そして自らの画力向上のためには、他の一切を犠牲にすることもいとわなかった。そのため高校時代は、授業中にノートまるまる一冊に、色んな角度から見た手や足を描いたり、放課後にひとりで美術室へ行き石膏デッサンなどをしていた[10]。
- 漫画家、武井宏之は「岸本斉史という人は歪みがなく、とても真正面で正直」と語っている[11]。
- 中学時代は、タッチの影響で野球部に所属していた。ポジションはセカンド[12]。
- 最も尊敬する漫画家は鳥山明であり、自分にとって「神様のような存在」[13]。
画風・作画方法
- 「アクションは頭の中で1度動画にし、そして、そこから切り取る構図を考えて描く」とNARUTO連載初期のインタビューで答えている。
- 「ネーム」と「コマ割り」を文章で描いている。
- 原稿を見やすくするため、なるべく白と黒に分ける工夫をしている。そのためトーンは主に61番を使用。
- なるべく線の太さを変えないで描くのをポリシーとしている。
評価
- 独自の技術の高さは同業の漫画家にも認められている。
- EUROMANGA編集長フレデリック・トゥルモンドは「NARUTOの絵のクオリティは他の日本漫画と比較しても圧倒的」とまで評している[14]。
作品リスト
- カラクリ(1998年、週刊少年ジャンプ掲載)
- NARUTO -ナルト-(1999年 - 、週刊少年ジャンプ連載)
- ベンチ(2010年、週刊少年ジャンプ掲載)
- マリオ(2013年、ジャンプスクエア掲載)
画集
- UZUMAKI-Jump comics NARUTO(集英社、2004年7月発行)
- NARUTO-ナルト-イラスト集「NARUTO」(集英社、2009年8月発行)
関連人物
アシスタント経験者
その他
- 相内優香 - 当人から「NARUTOアナウンサー」として認定されている。
- 井島由佳 - 『NARUTO -ナルト-』に感銘を受け、本作から幾つかの内容をキャリアのために引用し、『「NARUTO」は生き方の教科書だ!』を出版している。
脚注
テンプレート:NARUTO- ↑ 1.0 1.1 まんがseek・日外アソシエーツ共著『漫画家人名事典』日外アソシエーツ、2003年2月25日初版発行、ISBN 4-8169-1760-8、121頁
- ↑ 『NARUTO -ナルト-』53巻の作者コメントより
- ↑ 岸本聖史 著『666〜サタン〜』1巻おまけページより
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 『NARUTO -ナルト-』岸本斉史の生い立ちヒストリーより
- ↑ 『マンガ脳の鍛え方』104頁
- ↑ 7.0 7.1 冨樫義博と対談した『NARUTO秘伝・皆の書 - オフィシャルプレミアムファンBOOK』収録の「二影対談」より
- ↑ 「WEBアニメスタイル」の西尾鉄也のインタビューより
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3 9.4 9.5 Los Angels Times Interview: The man behind 'Naruto'
- ↑ [NARUTO 秘伝・兵の書 211ページ]
- ↑ [NARUTO 秘伝・皆の書 41ページ
- ↑ [NARUTO 秘伝・兵の書 209ページ]
- ↑ [NARUTO 秘伝・兵の書 209ページ
- ↑ NARUTO 名言集 絆 ─KIZUNA─ 地ノ巻
- ↑ Naruto 6巻, 26ページ
- ↑ Naruto 6巻, 66ページ
- ↑ Naruto 6巻, 106ページ
- ↑ Naruto 6巻, 146ページ
- ↑ Naruto 13巻, 126ページ
- ↑ Naruto 13巻, 165ページ
- ↑ Naruto 24巻, 168ページ
- ↑ Naruto 28巻, 28ページ
- ↑ Naruto 43巻, 60ページ