福岡アイランドシティ
テンプレート:ウィキ座標2段度分秒 福岡アイランドシティ(ふくおかアイランドシティ)は、福岡県福岡市東区の博多湾和白沖に埋め立て方式で建設中の人工島。博多港の港湾機能の強化や、宅地開発等のために計画がなされた。
概要
完成時面積は401.3haである。2009年12月時点で約71%に当たる約287haが竣工している[1]。総事業費は3940億円[2]。1993年度時点での当初計画では4588億円であったが、見直しされた。計画では、平成39年度(2027年度)に土地処分が完了する予定。
島内を横切る道路から東側約191.8haが「まちづくりエリア」、西側約209.5haが「みなとづくりエリア」となっている。まちづくりエリアは住宅地と産業用地および公園などとする予定で、2010年現在約4000人が居住している。みなとづくりエリアは主に埠頭用地と港湾関連用地として使用され、福岡市青果市場が整備されることが決定しており、福岡市立こども病院・感染症センターの後継となる病院が建設される計画もある。
埋め立て工事は、まちづくりエリアは博多港開発株式会社が、みなとづくりエリアの大部分を福岡市が、埠頭岸壁の一部を国が担当していたが、まちづくりエリアの北側半分は2004年に市に移管された。
2009年頃、福岡市立こども病院・感染症センターの人工島への移転問題が表面化したことがあるが、こども病院の用地買収費47億円の計上は、既に2008年9月議会において賛成多数で議決済みであった[3]。
施設等
- アイランドシティ中央公園
- 修景池
- 体験学習施設ぐりんぐりん
- 国際交流庭園 − 福岡市の姉妹都市のうち6都市の特徴を再現した庭園。
- 多目的広場
- こどもの広場
- 花木園
- サイバー大学福岡キャンパス
- 福岡市立照葉小中学校
- 杉岡記念病院
- アイランドタワースカイクラブ − 三棟の超高層マンション
交通
鉄道
平成21年度の開通を目指した鉄道の構想がなされていたが、実現していない。構想では西鉄貝塚線の西鉄香椎駅 - 香椎花園前駅間に新駅を設置し、そこから分岐してアイランドシティに乗り入れ、アイランドシティ内には2駅が設置される予定。また、西鉄貝塚線を経由して福岡市地下鉄箱崎線に乗り入れ、福岡市の中心市街地である天神方面に向かう構想もあったが、福岡市が西鉄の同意を得ない状況で計画を発表したため西鉄が市側に対して不信感を示すようになり、地下鉄開通以来20年以上議題になっている西鉄貝塚線と地下鉄箱崎線の直通運転を実現するための交渉すら難しい状況を作ってしまった。アイランドシティ完成後数年が経った現状では路線バスや自動車を使うことが当たり前になっており、莫大な費用が必要な鉄道建設を求める声はほとんど無くなっている。
道路
道路ネットワークと今後の整備予定については、「アイランドシティへの交通アクセス」を参照のこと。
福岡市東区香椎浜よりアイランドシティを経由して海ノ中道の雁ノ巣へと通じる「臨港道路アイランドシティ1号線」「都市計画道路海の中道アイランド線」が2002年10月26日に開通した。南側対岸の香椎浜地区との間には「香椎アイランドブリッジ」と「御島かたらい橋」の2つの橋梁が、北側対岸の雁ノ巣地区との間には「海の中道大橋」が開通している。この道路は福岡市都心部から海の中道・志賀島への短絡経路であり、この開通により週末に海の中道へ向かうレジャー客による和白周辺の渋滞が緩和された。また、アイランドシティ経由で海の中道へ向かうバス路線が開通した。
アイランドシティ東部と東区住ヶ丘とをつなぐ、歩行者と自転車専用の遊歩道のあいたか橋が2013年3月3日に開通した[4]。
アイランドシティ線
自動車専用道路である(仮称)アイランドシティ線が乗り入れる計画になっており、2010年3月26日から1か月間、福岡県・福岡市・福岡北九州高速道路公社による環境アセスメントの方法書の縦覧が行われた[5]。道路延長 約2.7km、車線の数 4車線、設計速度 60km/h である。
その後、2011年7月21日に、都市計画素案(ルート)が公表された[6]。[7] このルート案]によると、福岡高速1号線の香椎浜附近(九大国際交流会館および香椎浜中央公園との間)の「香椎浜ジャンクション」から分岐し、香椎パークポートの北端を通って、アイランドシティの中央付近に「アイランドシティランプ」を設ける計画となっている[8]。都市計画スケジュールは、2012年度内に都市計画案の公告・縦覧と県都市計画審議会への付議を完了する予定となっている。
2012年1月30日から2月13日まで、都市計画原案の閲覧が実施された[9]。これによれば、都市計画案の公告・縦覧と環境アセスメント結果(準備書)の公告・縦覧が2012年春頃に同時に行われ、2013年度に都市計画決定の予定となっている。なお、この原案では延長は約2500m、幅員は19mとなっている。
2012年3月30日から5月1日まで、アセスメント準備書と都市計画案の縦覧が実施された。2013年1月11日に、環境省が意見書を提出している[10]。2012年度内にアセスメント評価結果の確定と都市計画審議会への付議が行われるスケジュールとなっている[11]。
2013年8月9日に、環境影響評価が確定し、都市計画決定手続きが全て終了した[12][13]。延長は約2500m、幅員は18.1m、4車線、設計速度は60km/hとなっている。
港湾
埠頭は、香椎パークポートの対岸に当たる、みなとづくりエリアの南側にある。現在以下の施設が供用されている。
- 国際コンテナターミナル
- C1ターミナル(-14メートル)1バース、延長:330メートル
- C2ターミナル(-15メートル)1バース、延長:350メートル
- 外国貿易ターミナル(-11メートル)1バース、延長:190メートル
- 国内貿易ターミナル(-7.5メートル)4バース、延長:130メートル×4
また、以下の係留施設が建設中である。
- 国際コンテナターミナル(Dターミナル)(-15メートル)1バース、延長:350メートル
国際コンテナターミナルの水深は神戸港以西の西日本最大級。
バス
島内には西鉄バスが乗り入れており、千早駅・天神・博多駅および雁の巣・西戸崎・奈多方面に路線バスが運行されている。
島内にあるバス停は以下の通り。
- アイランドシティ中央公園前
- 照葉小中学校前
- 香椎照葉三丁目(21B・210・220番以外乗り入れ)
島内からは以下のバスが利用できる。(島内は全停留所記載・強調表示)
南行き(千早駅・天神・博多駅方面)
- ■ 1
- ■ テンプレート:Color
- 香椎照葉三丁目⇒照葉小中学校前⇒アイランドシティ中央公園前⇒千早駅前
- ■ テンプレート:Color
- ⇒照葉小中学校前⇒アイランドシティ中央公園前⇒留学生会館前⇒テンプレート:Color⇒天神⇒蔵本方面
- ■ 21B・210
- ⇒照葉小中学校前⇒アイランドシティ中央公園前⇒留学生会館前⇒テンプレート:Color⇒蔵本⇒天神
- ■ 220
- ⇒照葉小中学校前⇒アイランドシティ中央公園前⇒留学生会館前⇒香椎浜海岸通り⇒テンプレート:Color⇒蔵本⇒天神
- ■ 22N
- 香椎照葉三丁目⇒照葉小中学校前⇒アイランドシティ中央公園前⇒留学生会館前⇒香椎浜海岸通り⇒テンプレート:Color⇒蔵本⇒天神⇒法務局前⇒大濠公園
- ■ 22T
- 香椎照葉三丁目⇒照葉小中学校前⇒アイランドシティ中央公園前⇒留学生会館前⇒香椎浜海岸通り⇒テンプレート:Color⇒天神⇒蔵本方面
- テンプレート:Color 29
- ■テンプレート:Color 29N
- 香椎照葉三丁目⇒照葉小中学校前⇒アイランドシティ中央公園前⇒留学生会館前⇒香椎浜海岸通り⇒城浜団地⇒テンプレート:Color⇒博多駅(博多バスターミナル)⇒博多駅筑紫口⇒山王一丁目⇒板付七丁目
北行き(雁の巣・新宮・和白方面)
- テンプレート:Color 21B
- ⇒アイランドシティ中央公園前⇒照葉小中学校前⇒雁の巣レクレーションセンター⇒マリンワールド海の中道⇒西戸崎駅前⇒大岳
- テンプレート:Color 210
- ⇒アイランドシティ中央公園前⇒照葉小中学校前⇒雁の巣レクレーションセンター⇒奈多⇒塩浜⇒和白方面
- テンプレート:Color 210・220
歴史
- 1989年(平成元年)7月:博多港港湾計画の改訂により、干潟の埋め立てを人工島形式に変更。
- 1994年(平成6年)4月:埋め立て免許取得。
- 1994年(平成6年)7月:工事着工。
- 2002年(平成14年)10月:関連道路の一部供用開始。
- 2003年(平成15年)9月:国際コンテナターミナルのうちC1ターミナルの供用開始。
- 2003年(平成15年)11月:博多 - 上海高速貨物船就航。
- 2004年(平成16年):博多港開発2工区の埋立てが市に譲渡され、市5工区として引き継ぐ。
- 2005年(平成17年)9月9日 - 11月20日:第22回全国都市緑化ふくおかフェア(通称・アイランド花どんたく)開催。
- 2005年(平成17年)12月:まちづくりエリア「照葉のまち」の住居で入居開始。
- 2007年(平成19年)4月:市立照葉小学校開校。サイバー大学開校。アイランドシティ中央公園開園。
- 2008年(平成20年)4月:市立照葉中学校開校。照葉小学校との施設一体型小中連携教育校となる。
- 2008年(平成20年)10月:国際コンテナターミナルのC2ターミナルが供用開始。
- 2009年(平成21年)7月:照葉公民館、老人いこいの家が開館
- 2010年(平成22年)3月26日:自専道(仮称)アイランドシティ線の環境アセスメントが開始。
- 2012年(平成24年)1月30日:アイランドシティ線の都市計画原案の閲覧開始。
- 2012年(平成24年)3月30日:アイランドシティ線のアセスメント準備書と都市計画案の縦覧が開始。
- 2013年(平成25年)1月11日:環境省がアセスメント準備書について意見書を提出。
脚注
- ↑ [1]
- ↑ 2009年12月時点の現行計画による。
- ↑ [2]
- ↑ 福岡市・『あいたか橋(海上遊歩道)』が開通!
- ↑ [3]
- ↑ [4]
- ↑ [5]
- ↑ [6] 自動車専用道路(アイランドシティ線)延伸計画2012-05-28
- ↑ [7]
- ↑ [8] 福岡都市計画道路1・4・8号自動車専用道路アイランドシティ線に係る環境影響評価書に対する環境大臣意見の提出について(お知らせ) 2013年1月15日
- ↑ [9]
- ↑ [10] 福岡都市計画道路 1・4・8 号 自動車専用道路アイランドシティ線の都市計画案と環境影響評価準備書の縦覧及び準備書のあらましについて、2012年3月、福岡市
- ↑ [11] 福岡都市計画道路1・4・8号 自動車専用道路アイランドシティ線、2013年8月9日、福岡市
参考資料
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