ヴァージニア・オハンロン
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サン紙に送った手紙。
ヴァージニア・オハンロン(Virginia O'Hanlon、1889年7月20日 - 1971年5月13日)はアメリカ・ニューヨーク出身の女性。医者のフィリップと教師のローラの間に生まれた。
彼女は8歳の時、学校で「サンタクロースはいる、いない」ということで友達と口論になった。家に帰って父親に尋ねると、父親は「サン新聞に問い合わせてごらん」とすすめたため、彼女は「サンタクロースっているんでしょうか?」という旨の質問をサン新聞に送った。当時記者だったフランシス・P・チャーチは、これに返答する形で社説を書き、1897年9月21日の新聞に掲載された。その中の「Yes, Virginia, there is a Santa Claus(そうです、ヴァージニア。サンタクロースはいるのです)」という一節は、世界的に有名になり、毎年クリスマスが近づくとアメリカのみならず、世界中で語られるものとなっている。
成長したヴァージニアは教員となり、入院生活を送っている子供たちの学校の副校長を務めた。
1971年にヴァージニアが81歳で亡くなったとき、ニューヨーク・タイムズ紙は「サンタの友だち ヴァージニア」という記事を掲載し、「アメリカのジャーナリズムにおいて最も有名な社説が書かれるきっかけとなった、かつての少女」として、その死を悼んだのであった。
参考文献
- フランシス・ファーセルス・チャーチ 『サンタクロースっているんでしょうか?』 中村妙子訳、偕成社、1977年
- 村上ゆみ子 『サンタの友だちバージニア』 偕成社、1994年
- フランシス・ファーセラス・チャーチ「サンタクロースはいるんだ」(大久保ゆう訳:青空文庫)
- 「サンタクロースはいるんだ!(1897年ニューヨーク・サン誌)」の朗読(佐々木健朗読:STORYTELLER BOOK)en:Yes, Virginia, there is a Santa Claus