意味ネットワーク
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意味ネットワーク(いみねっとわーく)は人間の記憶の一種である意味記憶の構造を表すためのモデルである。 意味ネットワークはコリンズとキリアンによって考えられた。
人間の記憶は、コンピュータの記憶と異なる構造を持つので、ビットやバイトといった情報量で表すことができない。そのため、このようなモデルが必要となる。集合論を基礎としたモデルなどもある。
ノード(円)が概念、リンク(矢印)が関係を表す。 リンクには「である(isa)」、「もつ(hasa)」などがある。
意味ネットワークのデータベースを実現するには、 「太郎は 日本人である」 「日本人は 人種である」 「人間は 人種を持つ」 「人間は 動物である」 のような上下関係のリストを作成する。その上で 「太郎は 動物であるか?」 とデータベースに問い合わせると、ノード「太郎」から上方に探索すればノード「動物」に達するので、答えは「太郎は 動物である」または「そうです」となる。このように意味ネットワークを応用すれば、ちょっとした応答型ロボットの対話プログラムを作成することができる。