エイドリアン・ベルトレ
テンプレート:Infobox baseball player エイドリアン・ペレス・ベルトレ(Adrián Perez Beltré , 1979年4月7日 - )は、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身のプロ野球選手。三塁手、右投げ右打ち。MLBテキサス・レンジャーズに所属している。
目次
経歴
ロサンゼルス・ドジャース
テンプレート:Byにロサンゼルス・ドジャースと契約、ドミニカリーグで18歳にして二冠王になるなど早々にその才能を示す。その後もマイナーリーグで攻守にわたり活躍を見せ、テンプレート:Byにボビー・ボニーヤの故障によりAA級からメジャーへ昇格し、6月24日に19歳でメジャーデビューを果たす。トミー・ラソーダGM代行が無理に昇格させたため、まだ早過ぎるという声もあった[1]。メジャー1年目の成績は77試合の出場で打率.215・7本塁打・22打点・13失策・守備率.925というものであった。
シーズン終了後にドミニカのウィンターリーグに参加しMVPになる活躍を見せ、スプリング・トレーニングでは打率.453(チーム1位)を記録し、テンプレート:Byは開幕からドジャースの三塁を定位置として確保することになる[1]。152試合に出場し、打率.275・15本塁打・67打点で、守備では29失策と不安定なものに終わってしまった。シーズン終了後には1978年生まれではなく、実際は1979年生まれのため契約解禁年齢の16歳を前に契約したことが発覚[2]。
テンプレート:Byは打率.290・20本塁打・85打点と昨年を上回る成績を残したが、テンプレート:Byはケガに見舞われたこともあってか打率.265・13本塁打・60打点に終わると、その後も 2002年は打率.257・21本塁打・75打点、2003年は打率.240・23本塁打・80打点と、テンプレート:要出典範囲。
2004年、4月6日に史上36人目の25歳以下での100号本塁打を記録すると、年間で7度の複数本塁打、3本の満塁本塁打、インターリーグ1位タイの7本塁打、8月だけで13本塁打を打ち月間MVPに選出され、打率.334・48本塁打・121打点の活躍でドジャースの地区優勝に貢献した。ベルトレが記録した48本塁打は、三塁手としては1980年のマイク・シュミット(フィリーズ)に並ぶメジャータイ記録であった。また守備も安定し、ゴールドグラブ賞受賞はならなかったが、メジャー屈指の守備を誇る三塁手でこの年のゴールドグラブ賞受賞者であるスコット・ローレン(カージナルス)を上回る守備率を記録した。その後、12月17日にFAとなったベルトレは大物FA選手の一人として総額6,400万ドルの5年契約でシアトル・マリナーズへ移籍[3]。
シアトル・マリナーズ
マリナーズ1年目の成績は156試合で打率.255・19本塁打と2003年以前の水準に逆戻り、チームも2年連続の最下位に終わってしまった。
2006年はシーズン前に開催されたワールド・ベースボール・クラシックのドミニカ共和国代表として活躍し、三塁手のベストナインに選出された。開幕時点では5番であったが、開幕から15試合連続で打点が、24試合連続で本塁打を記録できずに打撃不振に陥ってしまう[4]。同じくリッチー・セクソンも打撃不振に陥っていたため、3番・6番と渡り歩き、最終的に2番に落ち着いた。オールスター後の68試合で、18本塁打・54打点と完全復調。結局、シーズントータルでは、3年連続の156試合に出場し、打率.268・25本塁打・89打点と前年を上回る成績をマーク。走塁面でもドジャース在籍時の 2001年以来、5年ぶりの2桁盗塁となる11盗塁をマーク。また、守備に就いた155試合で15失策と、安定した守備を披露。この年、1試合(1イニング)だけ、メジャー昇格後、初めて二塁手としてプレーしているが、打球処理はしていない。
テンプレート:Byは5月に痛めた左手親指のじん帯が切れたまま出場を続けた[5]。三塁手としてリーグ最多タイの18失策を記録したにもかかわらず、守備範囲・肩の強さ、打球への反応が評価され、初のゴールドグラブ賞を受賞[6]。打撃面では自己最多の41二塁打を記録し、打率.276・26本塁打・99打点はマリナーズ移籍後最高となった。テンプレート:Byも痛みを抱えたまま出場を続け、9月1日にはサイクル安打を記録し、球団史上初めて1試合5安打・5得点を達成[7]。9月14日の出場を最後にシーズンを終え、「痛みを抱えてキャンプを迎えるのはナンセンス」という声を聞き入れ、手術をすることになった[5]。
テンプレート:Byは、メジャーデビューを果たしたテンプレート:By以来11年ぶりに規定打席到達を逃すなど、レギュラー定着後では自己最低のシーズンとなった。120安打、50打点、20四球を超えなかったのは、いずれも1998年以来の事であり、2006年から3年連続で25本以上放っていた本塁打数も、約3分の1となる8本に留まった。
FAとなったオフにボストン・レッドソックスと900万ドルの1年契約を結んだ。
ボストン・レッドソックス
2009年のオフにレッドソックスと結んだ契約が1年だったのは、代理人のスコット・ボラスが、マリナーズ最終年に残した成績が低レベルだったので、1年間どこかでプレイしてレベルの高い成績を残し、改めてFA市場で大型契約をゲットしようという目論見があったからである[8]。この読みは見事に的中し、テンプレート:Byに ベルトレが残した成績は、打率.321・28本塁打・102打点(いずれも自身の中で2番目に高い数字)というものだった。特に打率はリーグ4位の成績で、その他の部門でも二塁打49本(リーグ1位)・OPS0.919(リーグ5位)と、多くの部門でリーグ上位に位置した。
テキサス・レンジャーズ
2011年1月5日に、テキサス・レンジャーズと5年8000万ドル(6年目は1600万ドルの球団オプション)という大型契約を結ぶ事が出来た[8]。 開幕は、4番サードで先発出場。オールスターに選出され、6番サードでスタメン出場した。9月には月間MVPに選ばれた。
2012年も引き続きサードのレギュラーとして出場。同年8月24日には、2回目のサイクル安打を記録。2008年に達成したサイクル安打と同じ球場(レンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントン)で、前回はビジター(シアトル・マリナーズ)、今回はホーム(テキサス・レンジャーズ)の選手として達成した。同一球場においてホーム及びビジターの選手としてそれぞれサイクル安打を記録したのは、今回のベルトレがメジャーリーグ史上初であった[9]。
2014年5月7日、レンジャーズ移籍後100号本塁打を放ち、史上5人目となる3球団それぞれでの100本塁打を達成した。
選手としての特徴
打撃
フルスイングでどんな球でも打ちにいくタイプの選手で、四球数が少ない。ただ、その傾向が顕著になり始めたのは2001年頃からで、本塁打王を獲った2004年だけは例外である。その2004年だけ成績が伸びた事についてステロイド剤(ドーピング)の助けを借りたものではないかという疑惑も浮上した。ベルトレ本人は「同年には既に薬物使用を取り締まる動きが加速していた」と主張し、マリナーズの監督であるマイク・ハーグローヴ(当時)も、ベルトレの薬物使用疑惑は否定した。
打席でハーフスイングをしたとき、ストライクになるかどうかを自ら一塁線審を指差しして確認を求める風変わりなクセを持つ。敵チームの捕手や球審よりも早く線審を指差すことも珍しくない。このクセについて、本人は「相手捕手への先制パンチなのさ。(捕手よりも早く)自分から積極的にチェックを求めれば、審判がつられて有利な判定をしてくれるはずなんだ」と語っている[10]。
守備
ポジションは主に三塁手だが、二塁手・遊撃手としての出場経験がある。かつては三塁手としての評価は低かったが、経験を積むにつれ飛躍的に守備が上達した。特に肩の強さを活かした送球が素晴らしく、2007年にはゴールドグラブ賞を獲得。翌2008年も同賞に選出された。2007年の「ベースボールアメリカ」誌によるアリーグ選手部門別ランキングでは「守備の上手い三塁手」で2位、「肩の強い内野手」では1位の評価を受けた[11]。
詳細情報
年度別打撃成績
テンプレート:By2 | LAD | 77 | 214 | 195 | 18 | 42 | 9 | 0 | 7 | 72 | 22 | 3 | 1 | 2 | 0 | 14 | 0 | 3 | 37 | 4 | .215 | .278 | .369 | .647 |
テンプレート:By2 | 152 | 614 | 538 | 84 | 148 | 27 | 5 | 15 | 230 | 67 | 18 | 7 | 4 | 5 | 61 | 12 | 6 | 105 | 4 | .275 | .352 | .428 | .780 | |
テンプレート:By2 | 138 | 575 | 510 | 71 | 148 | 30 | 2 | 20 | 242 | 85 | 12 | 5 | 3 | 4 | 56 | 2 | 2 | 80 | 13 | .290 | .360 | .475 | .835 | |
テンプレート:By2 | 126 | 515 | 475 | 59 | 126 | 22 | 4 | 13 | 195 | 60 | 13 | 4 | 2 | 5 | 28 | 1 | 5 | 82 | 9 | .265 | .310 | .411 | .721 | |
テンプレート:By2 | 159 | 635 | 587 | 70 | 151 | 26 | 5 | 21 | 250 | 75 | 7 | 5 | 1 | 6 | 37 | 4 | 4 | 96 | 17 | .257 | .303 | .426 | .729 | |
テンプレート:By2 | 158 | 608 | 559 | 50 | 134 | 30 | 2 | 23 | 237 | 80 | 2 | 2 | 1 | 6 | 37 | 4 | 5 | 103 | 13 | .240 | .290 | .424 | .714 | |
テンプレート:By2 | 156 | 657 | 598 | 104 | 200 | 32 | 0 | 48 | 376 | 121 | 7 | 2 | 0 | 4 | 53 | 9 | 2 | 87 | 15 | .334 | .388 | .629 | 1.017 | |
テンプレート:By2 | SEA | 156 | 650 | 603 | 69 | 154 | 36 | 1 | 19 | 249 | 87 | 3 | 1 | 0 | 4 | 38 | 6 | 5 | 108 | 15 | .255 | .303 | .413 | .716 |
テンプレート:By2 | 156 | 681 | 620 | 88 | 166 | 39 | 4 | 25 | 288 | 89 | 11 | 5 | 1 | 3 | 47 | 4 | 10 | 118 | 15 | .268 | .328 | .465 | .792 | |
テンプレート:By2 | 149 | 639 | 595 | 87 | 164 | 41 | 2 | 26 | 287 | 99 | 14 | 2 | 0 | 4 | 38 | 2 | 2 | 104 | 18 | .276 | .319 | .482 | .802 | |
テンプレート:By2 | 143 | 612 | 556 | 74 | 148 | 29 | 1 | 25 | 254 | 77 | 8 | 2 | 0 | 4 | 50 | 10 | 2 | 90 | 11 | .266 | .327 | .457 | .784 | |
テンプレート:By2 | 111 | 477 | 449 | 54 | 119 | 27 | 0 | 8 | 170 | 44 | 13 | 2 | 0 | 2 | 19 | 1 | 7 | 74 | 19 | .265 | .304 | .379 | .683 | |
テンプレート:By2 | BOS | 154 | 641 | 589 | 84 | 189 | 49 | 2 | 28 | 326 | 102 | 2 | 1 | 0 | 7 | 40 | 10 | 5 | 82 | 25 | .321 | .365 | .553 | .919 |
テンプレート:By2 | TEX | 124 | 525 | 487 | 82 | 144 | 33 | 0 | 32 | 273 | 105 | 1 | 1 | 0 | 8 | 25 | 0 | 5 | 53 | 13 | .296 | .331 | .561 | .892 |
テンプレート:By2 | 156 | 654 | 604 | 95 | 194 | 33 | 2 | 36 | 339 | 102 | 1 | 0 | 0 | 9 | 36 | 8 | 5 | 82 | 8 | .321 | .359 | .561 | .921 | |
テンプレート:By2 | 161 | 690 | 631 | 88 | 199 | 32 | 0 | 30 | 321 | 92 | 1 | 0 | 0 | 2 | 50 | 12 | 7 | 78 | 17 | .315 | .371 | .509 | .880 | |
通算:16年 | 2276 | 9387 | 8596 | 1177 | 2426 | 495 | 30 | 376 | 4109 | 1307 | 116 | 40 | 14 | 73 | 629 | 85 | 75 | 1379 | 216 | .282 | .334 | .478 | .812 |
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- 2013年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
タイトル・表彰・記録
- 本塁打王 1回:2004年(48本)
- シルバースラッガー賞 3回:2004年、2010年、2011年(三塁手)
- ゴールドグラブ賞 4回:2007年、2008年、2011年、2012年(三塁手)
- フィールディング・バイブル・アワード 3回:2006年、2008年、2011年(三塁手)
- サイクル安打 2回:2008年9月1日、2012年8月24日
- MLBオールスターゲーム選出 3回:2010年、2011年、2012年
- プレイヤー・オブ・ザ・マンス 4回:2004年9月、2011年9月、2012年9月、2013年7月
脚注
外部リンク
テンプレート:テキサス・レンジャーズ
テンプレート:Navboxes
テンプレート:2006 ワールド・ベースボール・クラシックドミニカ共和国代表
- ↑ 1.0 1.1 「30球団マンスリー・リポート ロサンゼルス・ドジャース / 昨年の苦い経験を糧にして飛躍 三塁の定位置確保したベルトレイ」『月刊メジャー・リーグ』1999年6月号、ベースボールマガジン社、1999年、雑誌 08625-6、81頁。
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 5.0 5.1 小林信行 「MLB30球団最新レポート&全選手個人成績 シアトル・マリナーズ/SEA 痛みを抱えたままサイクルヒットを達成」『スラッガー』2008年11月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌 15509-11、80頁。
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 8.0 8.1 テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web