天体工場

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天体工場(てんたいこうじょう)は、かつて札幌市に存在した天体博物館

1993年に開館し、数年後に閉鎖となった。この名前は小惑星(4645)に命名された。

経緯と展示内容

天体工場は、小博物館、あるいはミニ・テーマパークというべき施設で、宇宙空間の実際の天体ではなく、物語的な意味での「天体」「」をテーマとしていた。

1993年、サッポロビール(株)が、同社札幌工場の跡地に建設した複合商業施設サッポロファクトリーレンガ館2Fに、全館のイメージシンボルとして「星を作る工場」というコンセプトで開設した。明治時代からの赤レンガ工場を利用し、かつそのイメージを拡大適用する形でつくられたサッポロファクトリー自体、比較的新しい施設でありながら「古きよき時代」という印象を感じさせるものとなっている。

サッポロビールのマークがそもそも「星」であり、そこに「ビール工場が、天体をつくる工場として生まれ変わった」という意味を持たせて、独特の世界観を作り上げていた。メセナとしての意味も多分にあったのであろうが、十年経たないうちに閉ざされてしまった。なお、「開拓使麦酒醸造所見学館」などの展示施設は現在も入場無料で運営されている。(2011年8月現在)[1]

展示では、架空の人物"工場長"をキーとして、「天体図書館」「星座資料室」「記憶倉庫」「星造工房」の4つの展示室からなる空間演出を行っていた。星造工房の設備にはビール醸造の装置類がたくみに取り込まれて使用されており、別世界の雰囲気を醸し出していた。

当初は有料だったようだが、後には入場無料となっていた。有料のコンテンツとしては、星空に関する内容を上映する「プラネシアター」や、誕生日から西洋占星術ホロスコープを利用して占う「天運解読機」、相性占いの「双運羅星盤」があり、またほかにも絵葉書などのグッズが販売されていた。(有料コンテンツの料金等については、現時点ではこの記事のノートを参照)

演出を担当したのはイエローツーカンパニー(株)。同社サイトには当時の写真が掲載されている。 「天体図書館」のアートディレクターは舞台美術家・造形作家の小竹信節

小惑星「天体工場」

小惑星登録番号4645 Tentaikojo。この施設に因んで命名された。命名者は、アマチュア天文家の藤井哲也と渡辺和郎[2]

脚注

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関連項目

外部リンク

  • 札幌開拓使麦酒醸造所・見学館|札幌市中央区のサッポロファクトリー (2011年8月閲覧)
  • 「北の・あたらしい・まちづくり サッポロファクトリー (デザインの現場4月号増刊)」(美術出版社、1993年、114P)