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'''H氏賞'''(エイチししょう)は[[日本現代詩人会]]が主催する、新人の優れた[[現代詩]]の[[詩人]]の[[詩集]]を広く社会に推奨することを目的とした[[文学賞]]。'''詩壇の芥川賞'''とも呼ばれる。 == 概要 == [[協栄産業]]を興した[[平澤貞二郎]]([[1904年]][[1月5日]] - [[1991年]][[8月20日]])の[[基金]]により[[1950年]]([[昭和]]25年)に創設された。当初の呼称は「H賞」。基金拠出者で、[[プロレタリアート|プロレタリア]]詩人でもあった平澤が匿名を強く希望したため、賞の名は'''H'''irasawaの頭文字だけを冠する。[[富岡多恵子]]、[[吉岡実]]、[[黒田喜夫]]、[[入沢康夫]]、[[白石かずこ]]などを輩出している。 選考は毎春、前年[[1月1日]]から[[12月31日]]の間に発行された新人(会員であるか否かは問わない)の全詩集を対象に行なわれ、会員投票と選考委員の推薦により決定。受賞者には記念品と賞金50万円が贈られる。同様の性質と価値をもった賞に、[[日本詩人クラブ]]主催の「[[日本詩人クラブ新人賞]]」がある。[[2007年]]、「詩集発行3冊目まで」という条件が明示された。 == 授賞記録 == {| class="wikitable" style="font-size:95%; line-height:1.4em; margin-right:0px;" |- !授賞回次!!授賞年度!!受賞者名!!受賞作品名または業蹟 |- |第1回||1951年||[[殿内芳樹]]||断層 |- |第2回||1952年||[[長島三芳]]||黒い果実 |- |第3回||1953年||[[上林猷夫]]||都市幻想 |- |第4回||1954年||[[桜井勝美]]||ボタンについて |- |第5回||1955年||[[黒田三郎]]||ひとりの女に |- |第6回||1956年||[[鳥見迅彦]]||けものみち |- | rowspan="2" |第7回|| rowspan="2" |1957年||[[井上俊夫]]||野にかかる虹 |- |[[金井直]]||飢渇 |- |第8回||1958年||[[富岡多恵子]]||返礼 |- |第9回||1959年||[[吉岡実]]||僧侶 |- |第10回||1960年||[[黒田喜夫]]||不安と遊撃 |- |第11回||1961年||[[石川逸子]]||狼・私たち |- |第12回||1962年||[[風山瑕生]]||大地の一隅 |- |第13回||1963年||[[高良留美子]]||場所 |- |第14回||1964年||[[石原吉郎]]||サンチョ・パンサの帰郷 |- |第15回||1965年||[[沢村光博]]||火の分析 |- |第16回||1966年||[[入沢康夫]]||季節についての試論 |- |第17回||1967年||[[三木卓]]||東京午前三時 |- | rowspan="2" |第18回|| rowspan="2" |1968年||[[鈴木志郎康]]||罐製同棲又は陥穽への逃亡 |- |[[村上昭夫]]||動物哀歌 |- | rowspan="2" |第19回|| rowspan="2" |1969年||[[石垣りん]]||表札など |- |[[犬塚堯]]||南極 |- |第20回||1970年||[[知念栄喜]]||みやらび |- |第21回||1971年||[[白石かずこ]]||聖なる淫者の季節 |- |第22回||1972年||[[粒来哲蔵]]||孤島記 |- |第23回||1973年||[[一丸章]]||天鼓 |- |第24回||1974年||[[郷原宏]]||カナンまで |- |第25回||1975年||[[清水哲男]]||水甕座の水 |- |第26回||1976年||[[荒川洋治]]||水駅 |- |第27回||1977年||[[小長谷清実]]||小航海26 |- |第28回||1978年||[[大野新]]||家 |- |第29回||1979年||[[松下育男]]||肴 |- |第30回||1980年||[[一色真理]]||純粋病 |- | rowspan="2" |第31回|| rowspan="2" |1981年||[[小松弘愛]]||狂泉物語 |- |[[ねじめ正一]]||ふ |- |第32回||1982年||[[青木はるみ]]||鯨のアタマが立っていた |- | rowspan="2" |第33回|| rowspan="2" |1983年||[[井坂洋子]]||GIGI |- |[[高柳誠]]||卵宇宙水晶宮博物誌 |- |第34回||1984年||[[水野るり子]]||ヘンゼルとグレーテルの島 |- |第35回||1985年||[[崔華国]]||猫談義 |- |第36回||1986年||[[鈴木ユリイカ]]||Mobile・愛 |- | rowspan="2" |第37回|| rowspan="2" |1987年||[[佐々木安美]]||さるやんまだ |- |[[永塚幸司]]||梁塵 |- |第38回||1988年||[[真下章]]||神サマの夜 |- |第39回||1989年||[[藤本直規]]||別れの準備 |- |第40回||1990年||[[高階杞一]]||キリンの洗濯 |- |第41回||1991年||[[杉谷昭人]]||人間の生活 |- |第42回||1992年||[[本多寿]]||果樹園 |- |第43回||1993年||[[以倉紘平]]||地球の水辺 |- |第44回||1994年||[[高塚かず子]]||生きる水 |- |第45回||1995年||[[岩佐なを]]||霊岸 |- |第46回||1996年||[[片岡直子]]||産後思春期症候群 |- |第47回||1997年||[[山田隆昭]]||うしろめた屋 |- |第48回||1998年||[[貞久秀紀]]||空気集め |- |第49回||1999年||[[鍋島幹夫]]||七月の鏡 |- |第50回||2000年||[[龍秀美]]||TAIWAN |- |第51回||2001年||[[森哲弥]]||幻想思考理科室 |- |第52回||2002年||[[松尾真由美]]||密約-オブリガート |- |第53回||2003年||[[河津聖恵]]||アリア、この夜の裸体のために |- |第54回||2004年||[[松岡政則]]||金田君の宝物 |- |第55回||2005年||[[山本純子]]||あまのがわ |- |第56回||2006年||[[相沢正一郎]]||パルナッソスへの旅 |- |第57回||2007年||[[野木京子]]||ヒムル、割れた野原 |- |第58回||2008年||[[杉本真維子]]||袖口の動物 |- |第59回||2009年||[[中島悦子]]||マッチ売りの偽書 |- |第60回||2010年||[[田原 (詩人)|ティアン・ユアン]]||石の記憶 |- |第61回||2011年||[[高木敏次]]||傍らの男 |- |第62回||2012年||[[廿楽順治]]||化車 |- |第63回||2013年||[[石田瑞穂 (詩人)|石田瑞穂]]||まどろみの島 |- |第64回||2014年||[[峯澤典子]]||ひかりの途上で |} {{DEFAULTSORT:えいちししよう}} [[Category:日本の詩歌の賞]]
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