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'''蔵骨器'''(ぞうこつき)とは、簡単に言えば、[[骨壺]]のことであるが、主として[[考古学]]で、[[火葬]]や[[洗骨|洗骨葬]]の[[遺灰]]や[[遺骨]]を納めた[[容器]]のことをいう語である。 [[インド]]や[[中国]]でみられる[[仏舎利]]容器は、その一種である。 日本では、通常、火葬骨を納めた器に限定される。器形としては、[[飛鳥時代|飛鳥]]~[[平安時代]]に[[蓋]]付きの球形の[[壷]]ないし短頸壷(たんけいこ)の器形をした[[須恵器]]や[[灰釉陶器]]などが用いられた。[[中世]]になると、各地方の在地で生産されている瓦質、軟質などと呼ばれる[[土器]]のほかに[[常滑焼]]の[[甕]]や[[壷]]、そして[[瀬戸焼]]の[[瓶子]]が用いられ、しばしば常滑焼や在地産の瓦質、軟質の捏[[鉢]]が蓋の代わりに使用された。 なお、[[弥生時代]]の[[甕棺墓|甕棺]]なども広義の蔵骨器には違いないが、通常、蔵骨器といった場合、飛鳥時代以降のものを総称している。 ヨーロッパや西アフリカなどでは、urnと呼ばれる[[火葬]]骨収納用の甕が知られる。[[青銅器時代]]以降、[[エトルリア]]や[[ローマ]]の遺跡からしばしば蔵骨器が出土する。また、[[中央アジア]]では、[[ゾロアスター教]]徒の[[オッスアリ]]と呼ばれる箱型で[[霊廟]]や[[神輿]]の形をした石製の遺骨収納容器が有名であるがこれも蔵骨器の一種といえる。 ==関連項目== *[[葬制]] ==参考文献== *『世界考古学事典』(上),平凡社,1979年 ISBN 4-582-12000-8 * 水野清一、小林行雄編『図解考古学辞典』,創元新社,1959年 [[category:考古遺跡に見る葬制|そうこつき]] [[category:容器|そうこつき]]
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