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'''積算'''(せきさん)とは、一般的には数値を次々に加えていくことをいう。数学ではこのことを[[総和]]と言い、積算は経済分野での用語である。 [[建設業]]界では、[[歩掛]]([[材料]]費・[[労務]]費・[[機械]][[経費]]など)に基づき工事費を構成する費用を積み上げ、全体の工事費を計算する方法またはその業務のことをいう。 [[公共事業]]などでよく言われる、「工事費の[[予定価格]]」は[[発注]]者([[国]]、[[地方自治体]]など)が積算した価格で、「工事費の[[見積]][[価格]]」は[[請負]]者が積算した価格である。 == 積算が必要な理由 == 店頭などで売られている[[商品]]には「[[定価]]」「[[売価]]」などの[[価格|値段]]がついている。この値段とは、その商品を作って売るまでに要した費用([[原価]]、[[コスト]]などという。[[製造]]費、[[運搬]]費、[[保管]]費、[[広告]]費など)に、[[製造]]者や[[販売]]者が受け取る[[利益]]を上乗せして設定しているものである。 これら商品の買い物をする際、消費者はいちいち積算などはしない。それは、その商品が[[銘柄]]は違えど[[規格]]はほぼ同じで選択肢が多く、[[消費者]]が普段培っている自分の生活感覚で値段の高低が判断しやすく(いわゆる、モノには相場があり、大体の相場を知っている。)、また製造者や販売者のほうも、[[大量生産]]などの手段により原価を一定とすることができるため、自ずと[[流通]][[価格]]が確立するためである。 しかし、建設工事の場合は主として屋外かつ現地における[[単品生産]]であり、その工事の条件(設計、構造物、気象、環境、制約、施工方法)によって、同じもの(例えば[[橋]])を作るとしても要する費用がまったく異なってしまう。すなわち建設工事という商品は、買い物をする方(発注者)は選択肢が少ない上に値段の高低が判断しにくく、また作る方(請負会社)は原価を一定にすることが困難であり、流通価格など無いに等しい。従って、工事費を確定するためには積算が必要となるわけである。 なお、国、地方自治体など[[官公庁]]が発注する工事においては、[[会計法]](昭和22年法律第35号)などの法律に基づき、発注者が自ら積算を行って予定価格を定めて[[競争入札|入札]]に付すが、民間会社が発注する工事においては、請負者が積算して作成する「[[見積書]]」をベースに[[協議]]によって[[契約]]することが多い。 == 関連項目 == *[[一般競争入札]] *[[見積]] *[[談合]] *[[ゼネコン]] *[[積算基準]] *[[予定価格]] *[[建設物価調査会]] {{DEFAULTSORT:せきさん}} [[Category:土木]] [[Category:建設業]] [[Category:建築計画]] [[Category:料金システム]]
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