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'''ぬた'''(饅) * [[タレ]]の一種。例えば、[[高知県]]特有の葉にんにく、白味噌、ゆず酢、砂糖から成るぬたは[[ブリ]]の[[刺身]]を食べるときによく使われる。 * [[膾]](なます)の一種、饅膾(ぬたなます)の略称。現代では一般的に[[合わせ調味料|酢味噌]]で和えた料理を言う。本項で詳述。 * [[ずんだ]]の別名。 ---- '''ぬた'''(饅)もしくは'''ぬたなます'''(饅膾)は、[[膾]](なます)の一種で、一般的に[[酢]]と[[味噌]]の[[合わせ調味料]]で和えた料理。日本の伝統料理、[[郷土料理]]の一つ。 == 概要 == [[ネギ]]、[[ワケギ]]などの野菜類、[[マグロ]]、[[イカ]]などの魚類、[[バカガイ|青柳]]などの貝類、[[ワカメ]]などの海藻類を、酢味噌やからし酢味噌で[[和える|和えた]]料理。 == 由来 == [[味噌]]のどろりとした見た目が沼田を連想させることからこの名がついた。[[1603年]]成立の『[[日葡辞書]]』に「Nuta」(饅)の見出しで「Namasu(膾)などを調理するのに用いる一種の[[ソース (調味料)|ソース]]。または、酢づけ汁([[:pt:escabeche|escaueche]])。¶Nutanamasu(饅膾)この酢づけ汁で作ったNamasu。<ref>土井忠生・森田武・長南実編訳、『邦訳日葡辞書』、p478、1980年、東京・岩波書店 ISBN 4-00-200451-1</ref>」とあり、[[室町時代]]末期までに料理として成立していた。 == 利用方法 == ぬたの味付けとなるタレは、基本調味料に甘みや色合いの点から、米麹を多めに使用した白味噌が多く使われ、この味噌に[[酢]]、[[砂糖]]、和[[からし]]などを混ぜて作る。 具材は上記の通り、植物では「'''葷酒山門に入るを許さず'''」の「'''[[禁葷食|葷]]'''」が特によく合い、[[わけぎ]]を代表とする[[ネギ]]類がぬたの標準材料といえるほどに多く使われる。ネギ類の他にも[[ラッキョウ]]、[[ニラ]]、[[ニンニク]]、或いは野草の[[ノビル]]、[[ギョウジャニンニク]]など、[[硫化アリル]]を臭み成分として持つ「葷」の範疇となる植物はぬたと相性が良い。 一方、魚介類では貝類なら[[バカガイ|青柳]]の舌きり、[[アカガイ]]、魚類では[[マグロ]]の赤身、[[イワシ]]などがぬたの具材として好まれ、よく使われる。 しかし、ぬたのソースは懐が広く、かなりのものがぬたで美味しく食べられる。端的に言えば、野菜類では「'''おひたしで食べられるもの'''」、魚介類では「'''刺身で食べられるもの'''」がぬたにしても美味である。[[鶏肉]]もぬたに合い、脂肪の少ない胸肉、ササミを[[茹でる|霜降り]]にしたものはぬたによく合う。[[ホタルイカ]]はゆでておき、食べる時にからし酢味噌を付けることが多いが、ぬたとしても良い。 == 脚注 == <references/> {{DEFAULTSORT:ぬた}} [[Category:郷土料理]] [[Category:日本の魚介料理]] [[Category:日本の食文化]]
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